見出し画像

成す塾に通ってくれた生徒の成長記⑤

中3の10月に入塾したHさんの場合

3年生の最後の定期考査の1ヶ月前に入塾してくれました。保護者の方からのご要望は「数学を3にして欲しい!!」ということでした。
Hさんは一学期の数学の成績は2でした。さらに9月の定期考査では30点台で、次のテストでは60点以上取る必要がありました。数学を3にしないと、希望する私立高校への入学が絶望的になる、まさに崖っぷちの状況です。
そのときに入っていた塾では伸びない、という判断をして、それまでの塾の数学だけ辞めて、成す塾で数学を学ぶという選択をしていただきました。

次のテストの試験範囲を聞くと、メインは二次方程式の文章題と2次関数という中学生が最も嫌いな2つでした。入塾後、簡単な中3のまとめテストを実施すると、基礎的な内容がほとんどできていませんでした。そこで僕は2年生の復習から取り組ませる決断をしました。

本人も保護者も驚いていましたが、基礎基本を徹底的にやる。それができるようになるまで応用には手を出さない。
これが僕の信念です。

学習がスタートし、中2の内容はスムーズにクリアしましたが、中3の基礎的な計算でつまづきました。少しずつ成長を、見せるも、塾に来ていない間にほとんど忘れていて、学習が積み重なって行きません。そしてついに、テスト2週間前を切ってしまいました。

保護者の方からは「本当に間に合うんですか?」と聞かれ、本人も諦めモードに入っている気配すらありました。それでも僕は、「大丈夫です。必ず間に合わせるので、基本をやります」と宣言し、計算問題の基礎基本の徹底を続けました。僕は自信満々のフリをしていましたが、自信があったわけではありません。でも、基礎基本を徹底せずに、応用問題に入っても習得は困難です。だから僕は頑なに基礎基本にこだわりました。

テスト一週間前に、いつものように基本の計算練習を取り組ませていると、いつの間にかミスなく、スムーズに解けるようになっていました。解いている本人も驚いていました。ようやく基礎基本を習得することができたのです。
そこでいよいよ二次方程式の文章題という応用問題に入りました。簡単に何問か解き方を説明してから、1つの問題を自力で取り組ませました。


問題文をしっかり読み込み、書いてある図形に適切な書き込みを加え、正しい式を立て、計算に突入しました。途中、何度か躓きそうになりながらも、自分の力で修正し、ミスなく答えにたどり着きました。

僕が「正解だよ」というと、その子は驚きと喜びで、椅子の上で飛び跳ねました。
続いて、「楽しかったでしょ?」と聞くと、満面の笑みで「はい!!」と答えてくれました。

数学が嫌いな人は世の中にいっぱいいると思いますが、嫌いな理由はできないからです。
できるようになるとめちゃくちゃ楽しいんです。

その次の授業がテスト前最後の授業でした。2次関数を徹底しましたが、驚くほどスムーズに習得できました。もう、苦手だった頃のHさんの面影はどこにもありません。こんなにも早く人は変わるのか、と僕も驚きました。
授業の終わりの方で、まだできていないワークのまとめページを見せて、聞きました。

僕「どう? わかんない問題、無いでしょ?」

Hさん「ほんとだ、ほとんどわかる」

僕「これが、勉強ができる人の見ている景色です」


ちょっと、文章にしてみると、恥ずかしいセリフです(笑) 本当に言いました🤣
でも、努力して苦手なことを乗り越えると世界が変わるんだよ! って伝えたかったんです。

本番のテストでは、目標点を余裕で越えたことを報告してくれました。

もちろん結果が出たことは嬉しいのですが、僕が1番嬉しかったのは、苦手を克服する瞬間を目の前で見れたことです。

自分の目の前で子供の急激な成長を見ることができるめちゃくちゃ贅沢な仕事をさせてもらってるんだなって実感しました。

勉強が、苦手な生徒はとにかく基礎基本の徹底です。苦手な生徒に先取りをさせるようなふざけた塾からは一刻も早く抜け出して、復習を徹底してくれる塾に通ってください😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?