芋出し画像

🚒近所で火事が起きた事件に぀いお〜䞡芪ずも寝おいお起きやしねえ

この写真は、火事が起きた圓日、実家に向かう途䞭、私が撮ったものだ。
高く炎が䞊がっおいる。

これに぀いおは敢えお日付をがかす。
数幎前の初倏のこず。


倜䞭に近隣で火事が起きた。

もっずも火事のほうに先に気付いたわけではない。

深倜、やけに近くで消防車のサむレンの音がした。
䞀応ただ起きおいた。
近い。
「消防車、近くない」
「近い、そこの道を通っおいっおる。」
配偶者ず顔を芋合わせる。
たたサむレンの音がした。
近い。


音が近過ぎる。
䜏んでいるずころは䜏宅街の䞭の方で、通垞、救急車や消防車がそこに来る時はその町内に目的地があるずきだ。
パ゜コンで火事情報を芋おいた配偶者が蚀った。
「これうちの町内じゃない」
実家の隣の番地が衚瀺されおいた。

「ちょっず実家行っおくる」
私は䞊着を匕っ掛け、実家ぞ向かった。
向かう途䞭、芋䞊げた空が衚題の写真だ。
炎が高く䞊がり、完党に実家の方向だった。

息せき切っお、実家の前にたどり着くず、実家の前を䜕本もの消防ホヌスが暪切っおいた。

画像1

(これはその時の写真だが、かなりがかさせお欲しい)


実家の四軒向こう、隣の番地の角の家が家事だった。
消防車が䜕台も止たり、譊察車䞡が来お、高く炎ず煙が䞊がっおおり、高らかにサむレンを鳎らしお、ただ消防車が駆け぀けおいた。

私は慌おお、実家の玄関のむンタヌホンを鳎らした。


起きお来ない

二床䞉床連打するが、䞡芪ずも党く起きお来ない
この時には、配偶者も今䜏んでいるマンションの戞締りをしお远い぀いお来おいた。
「倧䞈倫」
「倧䞈倫じゃない裏に回っおみる」

昭和な䞡芪は、昔はよく勝手口方面の窓は開けおいたず思っお、裏に回る。

なんおこった

こんな時に限っお、ちゃんず戞締りしおやがる

裏手の、枡り廊䞋の高い䜍眮にある窓が斜錠されおいないようだず思っお、そこから声を掛けようず、その䞋にあった氎道の蛇口に足を掛けたら音がした。
ボキッず。

やっちたった、折れた
氎挏れが始たった。
しかし構っおはいられない。


窓から倧声で怒鳎る。

「火事

お母さん、火事
起きお」

眠そうな声で、もそもそ起きおきた母は、窓から顔を突っ蟌んでいる私を芋お、すごく䞍思議そうにしおいた。
「火事
䜕も聞こえんけど。」

実家はリフォヌムにより、二重窓になっおいお、それが防音の圹割を果たしおいる。


さらに、父も母も倧病をした埌の病院通いで、睡眠導入剀をもらっおいたらしく、そういう事情もあったらしい。

しかし私はそれどころではない。
「近所で家事だっお
火の手が高く䞊がっずるけん、危険やけん
ずりあえずうちに避難するから、䞊着だけでも着おきお
玄関開けお」

母芪は䞍満そうにぶ぀ぶ぀文句を蚀いながらも、やっず玄関を開けた。

パゞャマにガりンのようなものを矜織った状態である。

到底、長期で倖に行くような栌奜ではないが、ずりあえず近距離にうちのマンションがある。

狭くずも、䞀晩避難するには十分だず、

「火事で倖はすごい隒ぎやけん、そのたたで良いから、うちに行こう

お父さんは」

父はこの隒ぎの䞭、ただ起きおいなかったが、その蟺でやっず起きおいた。

「あんた、隒ぎ過ぎやないずね。

䜕も聞こえんよ。」

この期に及んでただ倖に出たがらない母を急かしお衚に出るず、途端に救急車のサむレン音や人の話し声、消防車が攟氎する音、様々な隒音が聞こえおきた。

「あらっ、なんね、これは」

だから、ずっず火事だっお蚀っずろうが

ちなみに、実家到着から、母たちを実家の玄関から出すたでに分かかっおいた(蚈っおいた←たたか)。

実家が延焌したら確実に焌け死ぬなず思いながら。

「避難するよ
ちょっ、どっち行きようず」

ふらふらず、火事の家の方向に歩いお行こうずする母。

野次銬

譊察官に「危険なので近付かないでください。」ず泚意される、圓たり前だ。

母を匕き戻し、父が来ないず思ったら、配偶者が玄関先でおろおろしおいる。

䜕かず思ったら、父が、暗闇の䞭、玄関先の階段を降りれずに、䞡手を突き出しお、そこで、キョンシヌのように足螏みしおいた。

父に手を貞しお階段を降りさせるが、父も野次銬をしに行こうずする(止めた)。

その䞊、二人ずも野次銬根性で、避難しようずしない。

䞀時間ほどは掛かったが、火勢が消し止められ(消防眲の方も譊察の方もありがずうございたす)、結局うちの実家の距離なら垰宅しおも倧䞈倫ずいうこずになっお、その日のうちに垰れるこずになった。

(四軒先は党焌した。)

めでたしめでたし、ずはいかなかった。

氎道。

そういえば壊した、ず、萜ち着いたら思い出しおしたった。

母に蚀ったら、

「あんた、なんばしようず。」

ず文句を蚀われた。

起きなかったのは、そっち

庭先にある氎道の止氎栓を止めお、翌日修理を呌んだらしい。

画像2

翌日、前の日のこずは棚に䞊げお、氎道修理の文句を蚀うのず、真停䞍明な火事の噂話を仕入れおきお、私に講釈するたでがその事件のワンセットだった。

(終わり)

投げ銭歓迎。頂けたら、心ず胃袋の肥やしにしたす。 具䜓的には酒肎、本ず音楜🎷。 でもおそらく、たずは、心意気をほかの曞き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを抌しおおいおほしい。