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🏡高校同級生さん宅ご訪問そして不在 12/24

この日は、実家に香典とお菓子と花を置き去りにして行った高校の同級生さん(以下「高校さん」と呼ばせてもらう)の家に、母を連れて行くことにしていた。

約束は午後2時。

時間通りに行くと、母が真剣な表情で、香典返しの品物を買って行く予定の店が昼休みを取り入れて午後1時30分から午後3時までやってないから、午後三時に出ると言う。

今、それを言う?

言い争っても仕方ないので別の事務をして時間を潰し、午後3時に出ると、ちょうど雪が降り出していた、寒い。

まあ、店に行って海産物を買い、熨斗をどうするか聞かれて母は「お歳暮でいいやろ」と言っていた、良くない。
志にしてもらい、巻く前に見せてもらったら、うちの母が言った。

「なんでこんな薄いとね?」
葬儀関係だから薄墨なんだよ!

さらに、買った物を、母が持ってきていた菓子の入った紙袋とまとめようとしたら、なんと。

紙袋の中身は、渡鳥さんが持ってきた高級チョコだった……。

横流しすんのか、マジか!

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認知症手強すぎると思いながらも、高校さんの家に向かう。

正直言って、高校さんの家の前の道は古い町の通りなので非常に狭くて路駐していられるような場所ではないため、私は乗ったまま、母が降りてさっと品物を渡して帰ると言う話をしていた。

時期はクリスマスイブ、年末で人も車も多い。

高校さんの家に着いて、母がインターフォンを鳴らして言う。

あらっ、おらんねえ!」

ん?と思う。

「なんで?
電話してオッケーもらっとったんじゃないん?」

「だって電話したとき、おらんかったもん。」

それを!先に!言え!

置いて帰ったらいいんじゃないか(だって、高校さんも勝手に侵入して置いて行った)と言う私に対し、母は
「書くもんもないし、そういうわけにはいかん。
 奥におるっちゃなかろうか。」
とそう言って、再び、高校さんの庭側の勝手口に近づいて行く(玄関は道に面したところにある)。

挙げ句の果て、

「高校さ〜ん、高校さ〜ん!
おられないの〜?」

と呼ばわりながら、勝手に庭の入口のラティスを外して、敷地内にずかずか入って行った!?

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その間、通行のバイクや車を避けたりしてヒヤヒヤしながら母が戻ってくるのを待っていたが、母は玄関のほうに行ったり庭の奥の方まで行ったり、「高校さーん」と呼ばわりながらいっかな出てこない。

勘弁してくれ。

白い紙とマジックを、私が持ち合わせていたので、それでメモを書いて置いてくるよう言うと、母はまた庭に侵入して行った……。

もう何も言うまい。

というか、あの騒ぎの中、実は高校さんは自宅内で寝ていたらしいし、母は帰宅後、「あ〜もう今日は疲れたねえ!」と言っていたが、あれだけ呼ばわれば誰だって疲れるのではないか。

というか、疲れたのは私だ。

何故高齢者は、最も容易く人の家に侵入するのか、私には解せない。

投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。