📳父親が突然買ってきたタブレットを自慢するも、使いこなせず放置する話
父親は全く諦めていなかった、何を?
iPadを!
今からその話をしよう。
(前話はこちら)
2018年春のことだったと思う。
私は小規模な物販のイベントに出ていた。物販の売上そのものは出店料が賄える程度でそれで商売するというほどではないのだが、そもそも「作った作品を見せびらかす」ぐらいの気持ちで出ていると割と気軽だし、思わぬ人と出会えたりするので中々良い。
まあそれはともかく、両親にも教えていたので、会期中、父親が覗きに来た。
それは良いのだが、
父親が、何かニヤニヤしながら、大きな紙袋を手に持っている。
──携帯電話ショップのロゴが入った。
私は悪い予感がした。
「これ、良いだろう。
今日買ったばっかりだぞ。」
予感的中!
iPad Pro!
めっちゃデカい!
「は!?
これ買ったと!?
幾らしたん高かったやろ!?」
まさか店頭で大声を出すわけにもいかず困惑する私をよそに、父親は自慢するだけして立ち去った。
こんの鴨ネギ男が!!
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夕方、出店の後、実家に行って問い質す。
そこには、前例(スマホカバーでさえ重かった事件)を全く弁えず、立派なレザーカバーを掛けたiPad Proが鎮座していた。
アホか?
アホなんだな??
「これいくらしたん?高かったんやろ?」
「いや二年で安くなると言われたから、高くないぞ?」
「いや、スマホが確か2年契約の更新繰り返しになってたやろ。
スマホとあわせて契約したん?
もしかして、タブレットとスマホのセット契約してないん?」
「うん、うん?
年寄りは大きい方が見やすいと言われてな、大きい方が良いだろう?」
正確ではないが、こういうやり取りがあった。
うちの父はクズなので(ばっさり)、自分に都合の悪いことは絶対に正直に話さない。
「いや、こんな大きいの、重くて持ち歩けるわけないやん。
それにカバーは?
カバー幾らしたん?」
「カバーは、落として割れたら勿体ないから保護した方が良いと言われてな。
割れたらいかんだろう?」
当然のように、まともな返事は返ってこない。
どこのショップに行ったのかさえ言わない。
ただ、状況を見て判断すると、
・iPad 欲しさにショップに行き、高価かつ重いiPad Proを売り付けられた。
・スマホがあるのに、セット契約もしておらず、バラバラに通話料を契約している。
・83歳老人には明らかに重すぎるのに、iPadカバーまで売り付けられた。
とんだ悪徳ショップである(前回のスマホの機種変ショップさんがいかに良心的だったか分かる)が、これはショップだけの問題ではない。
うちのロクデナシな父親の虚栄と見栄と物欲が全ての根本的な原因なので、返品させようとしても絶対に言うことを聞かないことは分かっていた。
この鴨ネギ男!
こんの、こんのアホ!
単なる大きな板になるのは目に見えていたが、とりあえずカメラの使い方だけは教えた。
予想通り。
父はiPad Proが重すぎて持ち歩けず、さらに画面が大きかろうともつるつる板には対応できず、ほぼ全てのアプリが初期認証すらしていない状態で、iPad Proは充電器に繋がれて放置されている状態になった。
そしてこれにもまた続きはあるのである。
(続く)
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