🕵️♂️ 父がまたまた帰ってこない?〜みずきさんって誰の巻
これは昨日の話である。
19:06、母が客間に来た。
その前にも、5回くらい邪魔しに来ていたのだが、その時は携帯電話を手に持って様子がおかしかった。
「あんた、お父さんが帰ってこんとよ。探しに行っちゃらん。」
出た!
だが、私も慣れたものである。(何しろ初めてではない)
「あ?どこに行ったか分かる?
車出そうか?」
「それが、夕方出て行って帰ってこんとよ。
電話があって『みずきさんとこまで来とる』っていうけん、近くまで来とると思うとやけど。」
みずきさん?
私は困惑した。初めて聞く名前である。
「みずきさんって誰?」
「知らん!」
おい!役に立たない情報をありがとう!
(どうも母が聞き間違えたらしい)
意味が分からないが、言い合っていても埒があかない。
とりあえず玄関を出て、右に行くか左に行くか。
右に行けば親がよく行く物産店方面、左に行けばスーパーである。
「どっち行ったか分かる?」
「分からん、みずきさんとこの角までは来とるって言っとったけど。
百均に行くって言って出て行ったんよ。」
この際、みずきさん情報は無視!
百均ならスーパー方面なので、左だと行こうとした時、右からよろよろと来る真っ黒な人影を見つけた。
「お母さん、あれ!」
19:20の出来事だった。
「あんたどこに行っとったとね!」
母はぷりぷりしていたが、まあそれもそのはず。
「百均に行くって言っといたろうが。」
父はよろよろしながらそう言ったが、
帰ってきた方向が完全に逆である。
なんで逆なんや、迷子か!
父は手にこれだけの荷物が入ったエコバッグをぶら下げ(紙等の文具類と金属棚なので結構重い)、もしかして道に迷っていた。
高齢者がそういう行動をとるとき、人はそれを徘徊と言う。
まあ笑い事じゃないんですけどね。
とりあえず無事に帰ってきたよ!
(母の1〜5回の客間襲来)
投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。