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☎️電話の登録の仕方は元から分かっていない 9/22(木)

高齢(87)認知症、実家一人暮らしの母は週三回、入浴デイサービスに行っている。

なので、日中はいない。
そこで、不動産屋を呼んで客間で話をする。
ヘッダーの写真は、うちの両親が原野商法に引っかかって買った、完全なる山林である。
金にならんなあ。
葛しか見えない。

まあそれはそれとして、夕方実家に行ったら、母親が台所で家電の子機を持って誰かと話しながら歩き回っていた。
名を呼んだので、相手を察する。
母親の高校時代の同級生である。
つまり相手も87歳(あるいは88歳)。

うろついても意味はない

「あんたの電話にかけたらいいとね。
電話をすればいいとね。」
電話しながら何を言っているのか、全く要領を得ない。
「あんたの電話番号を聞けばいいとね。」

お手製の電話帳まで持ち出してきて聞いているが、電話番号を知らんはずはないが…と疑問もある。

電話帳

ここでやっと私がきたことに気づいた母は、
「ちょっと待って今子供が来たとよ。」
と言って、
「今高田さん(仮)と電話しようとやけど、電話番号をどうするとか言って分からんとよ。」
と言いながら、こちらに電話を突き出してきた。

突き出すな!

こちらも何の話か分からなかったが、電話を代わって要領の得ない高田さん(仮)の話を要約すると、高田さんと母は今まで家電で連絡を取っていたが、今後は携帯電話で電話したいので、うちの母に番号を教えてもらい番号登録、さらに高田さん(仮)が母に電話をかけて母にも登録しておいてもらいたいと言う話だった。

甘い。

うちの母にそんな長文が覚えられるわけはないし、うちの母は自分の携帯電話の番号は覚えてないし、番号の表示のさせ方も覚えていないし、さらに言えばかかってきた電話の番号登録の仕方も覚えていない(当然、何度もやり方は教えた)。

その上、高田さん(仮)はうちの母と同い年なので、かなり耳が遠いらしく、
「番号を教えてもらって登録して、こちらからかけるから登録してほしいの。」
と言う内容を回りくどく説明された後、意識的に大声で
「分かりました。」
と言っても、なぜか同じ話を三回も繰り返す。
聞こえてないんだなと思った理由は,途中でキリがないと思って
「今から言います,メモ紙はありますか。」
と話をぶった切って、番号を言い始めた時、番号を聞き取れないようで何度も何度も聞き返されたからだ。
正直こちらが番号を聞いてかけた方が早いのでは?と思って言ってみたが、その提案も聞き取れなかったらしく普通に無視された。

なんとか20分以上掛けて電話番号を聞き出し、子機を元々母親に戻す。

母は、高田さん(仮)に、
「子供が登録してくれるけん。」
と言って喋り続けていたが、そもそも、その電話を切らないと、相手が母の携帯に電話をかけて来れないと思う。

「あんた登録してくれるとやろ!」
だからまず電話を切れと。

切った後、母の携帯が鳴った。
高田さん(仮)である。

そしてまた電話を始めて切らない。

「子供が登録してくれるけん!」
だから電話を切れ。
通話したまま登録できん。

やっと切ったので、無事登録できた。

母のかんたん携帯

割とここで達成感に満ちていたのだが、母はこれでは満足しなかった。
電話の掛け方をしつこく尋ね始めたのだ。
が、最近の母は3秒前に教えたこと保たないもたないので、教えるのはなかなかの負荷がかかる。
一応教えはしたのだが、20分くらい教えて、無駄だなと思ったため、いざとなったら、電話帳に書いてある家電にいつも通りかけるように言って客間に逃走。

無駄だなと思った最たる行動は、電話のあと、「発信」を押すばかりの画面まで遷移しところで
「その『発信』を押したら本当にかかるけん。」
と言ったのに、母が押し,相手が出て
「子供が押したらかかるって言ったけん。練習よ練習。」
と言うのを聞いたからだ。

正直おもちゃの扱いと変わらんな。
好きにしてくれ。

本当に再再度の通話

しかし今日はこれで終われなかった。
通話で飽き足らず、携帯電話の掛け方を覚えたい(忘れる)母は、メモ紙と手帳を持って客間に追いかけてきた。
教えたそばから忘れるので正直無駄。

書きまくる母

今日は長い一日だった。最後が。


投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。