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📦生協が溢れ出す 3/8

3月に入ってからこちら、父の件がひと段落したこともあって、新しい仕事を始めようとしていて、洒落抜きに私は非常に忙しいのだが、そんな最中、母からの着信(モンスターエンカウント)が鳴り響いた。

時間はおおむね午前11時。
高齢で認知症の母、ルーティンで行けばそろそろ週一回の生協が届いた頃では?
しかし電話の心当たりもない。

取ってみると、母がいきなり
「あんた大変なんよ……。」
と暗い声で言う。
何事が起こったのかと思ったが、
生協が来ていっぱいものが届いたとよ!
冷蔵庫入らん、溶けてしまう、あんたたった今取りに来て!」

と言う。

割とどうでもよかった。
が、まあ食品は勿体無いので確認に行く。
本気で忙しいので、妙なタスクを増やさないでいただきたい。

牛乳

玄関を入った途端、牛乳が2本置き去りにされている。
なぜ持っていかない。
ついでにババア一人なのに2本も飲まんだろう。

一口高野豆腐トラップ

台所に行くとテーブルの上に常温食品が置かれている。
常温ならまだいいが、右側の高野豆腐は、新品じゃなかった。
他の新品に紛れさせて2020年期限をぶち込んでくるのはやめろ。

冷凍食品

そして本命の冷凍食品。
最近忙しくて、母の冷凍庫の怪しげな食品の処分が追いついていなかったから溢れた。
仕方ないので今回は引き取ることにした。

しかし今回は、最大のトラップは、サトウのご飯方式の鳥ごぼうおこわだった。
そのまま昼に食べたかったらしいのだが、そもそも母の力ではこのレトルト食品の接着が開かない。
「あんた開けて!」
端の方を開けて、そのままレンジに入れてやろうとすると、後ろから声がかかる。
「あんたそれでするとね、あっちじゃないといかんのじゃないとね。」

そう言って母が指差したのはオーブントースターだった。
やめろ溶ける。
多分、そのままトースターで焼くグラタンか何かと誤認している。

高齢者にレンジとオーブントースターの区別は難しい。

昼からは、ちょうどヘルパーが来る時間帯だったのだが、前日、ヘルパーを増やす話をした件か、年度末の異動か、とりあえずいつものヘルパー以外にもう一人来ていた。
その成果がこれである。

台所カウンター

正直、最近台所カウンターがこんなに綺麗だったことはない。
今回のヘルパー有能だな。

「じゃがいもの芽が出ていたので許可を得てから捨てさせていただきました。」
と苦笑しながら言われたのだが、そのじゃがいもは私が捨てるよう声をかけて
「芽を抉れば食べれるから。」
と拒否されたやつだと思う。

うむ、こういうとき、他者の声かけはいい働きをする。
腐った食材とか、悪いやつとかどんどん捨ててほしい。

投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。