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🎷母の迷い 8/20(2/2回)

この日(8/20)、銀行では敗北したが、とりあえず夕方いつも通り実家の様子は見に行く。

と、すると、母が来た。

それはいいが、何やら深刻な様子で、

「お父さんは本当に歩けんとかねえ、もう歩けんとやろうか。」

と問い掛けて来る。

ちょっと待て歩けたらどうする気だ?

実のところ、根底では母が父に戻ってきて欲しいことは分かっている。

が、父は、自宅では医師の食事指導も守らないし、入れ歯もちゃんと使わず咀嚼も疎かだし、コルセットもリハビリも全くしない。

あっという間に再発してまた折れてまた入院して、となるのが目に見えているし、その間中母が混乱攪拌して来ると思ったら、とばっちりが来るのはこちらである。

やめていただきたい。

「面談の時は歩けとったよ、歩行器使ってやけど。あと看護師さんに介助されとった。
 やけん、うちみたいな段差は無理やと思うよ。」

「それやったらうちでは無理やねえ。」

それでもまだ未練のある様子だったので、もう一度父の面談の時の写真を見せる。

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そうすると、母がこの間「可哀想に。」と言った時の調子で

お父さん、痩せたねえ!
いつこんなに痩せたんやろうか、入院前はこんな痩せてなかったよ!」

と言う。

いや普通にこのぐらい痩せてましたが何か。

母はその時混乱していて、父の顔も周囲も見る余裕がなかった。

確かに元気な時に比べると、20キロぐらいは落ちているのは確かだが、それは胃摘出前(2018)の元気な時の話である。

母は心のどこかで父が帰って来ることを諦めていない。

投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。