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『中の人』が個人的な話を晒すということ

みなさんこんにちは!
デザイン担当のNashi3です。

今回は、「中の人が個人的な話を晒す」ということについてお話しようかなと思っています。


※デザイン担当って?

デザイナーであるという主張とともに、私の愛するゲームでのプレイヤーネームでもあります。この先もずっと使い続けるつもりで大事にしています。

※「中の人」とは?

中の人(なかのひと)とは、主にサービスの開発者や提供者、キャラクターの運営者等を指す造語。(Wikipediaより)


◇◇この記事は長めです(・ω・)3分程度◇◇

■『中の人』であるということ

私は、とあるFPSゲームの運営チームで、デザイナー&レベルデザイナーとして日々運営業務に従事させていただいております。

公式YouTube等での生放送や、公式オフ会イベントなどでユーザーの皆様とお会いすることもありますが、基本的には企業に雇われている『会社員』で、かつデザイナーという普段なら絶対に表に出ないような立場の人間です。

コミュニティ施策に力を入れようという企業としての方針があり、運営チームが名前を出してコミュニケーションをとろうという施策があり、紆余曲折、その他さまざまな要因があって、幸運にも皆様にお会いする機会に恵まれました。

ですが、それは全て業務の一環であって、企業の代弁者としての立場に過ぎません。『中の人』でいることは、業務の一環でしかありません。


■『クリエイター』としての想い

私は現在は運営チームに所属しておりますが、元々は長く開発側におりました。自分の面白いと思うものを作り、発売またはサービスとしてリリースすること十数年。

過去にはハガキやインターネット掲示板を介して、ユーザーとなってくださった方々の感想をいただいて参りました。ですが、自分から発信する機会はないもので、メッセージを眺めながら心に留めておくだけでした。

「遊んでくれてありがとう!これ面白かったでしょ?ここ難しいよね?このデザイン気にいってくれたの?わたしもこのタイトル大好きなの!!」

ハガキや画面の先にはたくさんの共感者がいるけれど、この向こう側の人と共有することできないまま。皆様の前に立つときも、企業のメッセージとして代弁する機会のみ。

『クリエイター』としての気持ちは抱えて仕舞ったままで、今思えば昔の攻略本などに載っていたスタッフメッセージは、きっと同じ思いを抱えた人たちの最大限の発信だったのかもしれません。


■さて現代。

ハガキや掲示板を日々リロードしなくても、各種SNSやTwitterでユーザーの皆様の会話や、Youtuberさんやそこに集まるファンの方々のコメントを、いつでも閲覧できる時代になりました。
ユーザーの皆様はどの年代で、どんなことに興味があって、どんな会話をしているのかまでもがオープンです。

他、公式オフ会でお会いしたり、配信で会話をしたりなどの機会もあり、実際に遊んだ方々や、同じテンションでタイトルを愛している人、キャラクター愛を語る人、同じ趣味を持っている人、個人的に感銘を受けた人。
様々な人たちと『共有して共感する』という願いが叶えられる時代になってしまいました。

『中の人』でありながら『クリエイター』として発信もできる。

私は最大の幸せを経験しました。


■これらを経て

自分の中に、1つの疑問が産まれました。

「『中の人』と『クリエイター』、どこで線引きすればよいのやら??」

いろいろ考えてみたけれど、自分の中に前例がない。
いたとしても、大御所のディレクターさんや、プロデューサーの方々ばかり。どこまでが企業の顔で、どこまでがクリエイターとしての自分の顔なんだろう。

きっとこれを見ている友人も、ユーザーの皆様も、疑問かつ接し方に困ってるかもしれません。


■同僚の一声

「海外ではよくありますよ。」

そう言って彼の人は、とある海外の某ビックタイトルの開発チームに所属する、デザイナーさんのTwitterアカウントを教えてくれました。
そこには誰もが知っている、超人気タイトルの『中の人』が、『クリエイター』としてもメッセージを発信しているし、ユーザーからのコメントにも気軽に返している姿がありました。

自分のタイトル最高だろ?というツイートをしたかと思えば、別のタイトルの(別の会社の!)キャラクターにラブを送っているツイートもある。

これ公式・・じゃないんだ・・。。
ああ・・思えば某SNSで某社のデザイナーさんが私のデザインをLIKEしていたな・・

「あれ?もしかして"そういう"時代なのかな?」


この2年、ほぼ海外勢に囲まれて思考が変化した影響もあってか、自分の中に意外なほどすとんと、この言葉が降りてきました。また、弊社の中の人も個人アカウントを持ってる人多いということも一因だったかもしれませんし、直接お会いしたユーザーの方の影響かもしれません。真相はわかりませんが、この言葉が離れなくなりました。


■『個人的な』チャレンジです

「『中の人』と『クリエイター』、どこで線引きするものなのか」

を、探る実験をすることにしてみました。
それは自己満足で、自己完結する実験なのかもしれません。

でもきっと、これから国内でも「そういう時代」になると思うので、きっと同じように『共有して共感する』という願いを叶えたくなるクリエイターさんが増えると思うのです。もしかしたら、もういるのかもしれません。(他、デザイン話を発信する場所を作りたいという、個人的欲求もありますが)


■さいごに

いくら「個人用」と書いてアピールしていても、運営の人間として認識されている以上はユーザーのどなたかのお目に触れて、お仕事の話を聞きたいと思われるかもしれませんし、タイトルに何かあれば厳しいご意見を送られてくるかもしれません。

『中の人』が個人の心情をこうして書くことで、企業やタイトルの顔と認識していただいている、皆様の中の私のイメージを壊してしまうことになるかもしれません。

もしかしたら会社から「やめて」と言われるかもしれません。
(弊社の社風的にそれは無いと思いますが、不快に思う方がいないとは限らないし、過去の自分だったら良い顔をしなかったとも思うので・・)

ので、突然「終了」する可能性もあります

また、最初のエントリーに記載しましたが、お仕事やコンプライアンスに関わるお話は一切いたしません。

「『中の人』と『クリエイター』、どこで線引きするものなのか」

読み手側の皆様にとっても実験となるかとは思うので、ご協力いただける方はぜひTwitterの方でもお相手いただけますと幸いです。


といったところで今回のお話は終了です。
以上、長々とお読みいただきありがとうございました。
これからも何卒、よろしくお願いいたします。


次回はデザイン話ができたらいいなぁ。

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