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私がカウンターで1人で飲むのが好きな理由。

仕事終わり、20時ごろ。
ふらりと、夜の街に出没することがある。

赤提灯の居酒屋が好きだ。
大将と店員1名くらいでやっている、焼き鳥屋が好きだ。
来る人来る人常連客の中で1人飛び込む、立ち飲み屋が好きだ。


人と話すこと自体が好きだけれど、友人や恋人、家族や同僚たちなどの日頃知った間柄だと少し疲れてしまう日もある。
まっさらな気持ちで、気軽に誰かと喋りたいときに、私は1人でお酒を飲みに行く。

前から行ってみたい気になっていたお店に行くというよりも、その場でパパッと調べたり、目星を付けて歩き回ったりして、1人でも良さそうなお店を探すのが得意なのも特技の一つかもしれない。

カウンター越しに店員さんに「今日はお仕事終わりですか?」なんて聞かれ、「はい、そうなんです。営業の仕事をしていて……」というのが大体のお決まりである。
そこから、さまざまな話をする。
1人でよく飲みに行くのか、どこに住んでいるのか、なにがおすすめですよ、とか。

大抵、そうして話が盛り上がってくる頃には酒も回ってきて大変陽気になってきているのがお決まりなので、カウンターの隣で1人で飲んでいる方や、反対側の隣でよくお店に来ていそうな常連さん(店員さんのことを名前で呼んでいたりすると見分けやすい)にちょっかいをかけ始める。
これも、毎度の流れである。

「よくこのお店に来られるんですか?」という私のジャブから始まり、「いや、自分初めてで〜」となれば「ああ、私もなんです。1人でよく飲まれるんですか?」と続ける。「週2で来てますね」と来れば、「何が美味しかったです?」と続ける。

そこから話が盛り上がり、仕事の話や飲み友達の話、近くのおすすめの別の酒場などの話題が続いて、どちらかがお勘定となれば解散する。

連絡先を交換することも、その後出会うこともほぼない、楽しい一瞬を共有するだけの関係。


私はこの、「その場限りの薄っぺらいコミュニケーション」を大変好ましく思っている。

疲れないのだ。大体はテンプレートの話題構成で話が進むし、漏らした愚痴が尾を引くこともない。
それに、酒は誰かと飲むのが楽しいと思うタイプだし、人を事前に誘うのにパワーがかかるタイプなのだ。

(私にとっては)大変省エネの、楽しい趣味。
もし興味のある人がいたら、ぜひ次の花金やお休みのタイミングでデビューされてみてはいかがだろうか。

1人で入りやすそうなお店の目星の付け方については、また改めて書きたいと思う。


それではまた、次の金曜日に乾杯!

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