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ボローニャ展に行った話。

先日、毎年開催されている世界の絵本展「ボローニャ展」に行ってきた。
正式名は「イタリアボローニャ国際絵本原画展」。
今年は8月13日~9月25日まで開催されるそうだ。

3年ぶりに展示会へ

真夏の日差しが照り付けるなか、汗を掻きながら電車で片道1時間をかけてでも行きたかったのは、コロナ禍以降行けてなかった気持ちが大きかったからかもしれない。

開催初日からたくさんの人が見に来ており、私と同じように、女性一人でのんびりと見に来ている人もちらほら。お盆休みということもあり、親子連れも多かった印象だった。

「この絵のねずみさん、かわいいね。」
「なんで野菜に顔が書いてあるの?」

そんな会話が静かに会場を包んでいて、子どもたちも大人も、色鮮やかな作品に目が釘付けになっていた。

そもそもボローニャ展とは

ボローニャ展とは、1964年にイタリア北部の都市ボローニャから始まった、子どもの本専門の国際見本市のこと。
絵本原画のコンクール「ボローニャ・チルドレンズ・ブックシェア」では、毎年世界中のイラストレーターたちが作品を応募している。5点1組のイラストを用意すれば誰でも応募でき、今年は過去最多の応募数を記録したそうだ。

1階から3階までボリュームのある見応えで、途中で休憩を挟まないと足が疲れてしまうほど。色合いが繊細な絵もあれば、ぎょっとするほどダイナミックに描かれている絵もあった。
どれひとつ同じ世界観はなく、その絵の中で生きているヒトや動物、植物たちがいきいきと描かれている。


ふと作品のキャプションに目をやると「ウクライナ」の文字を見つけ、ドキリとした。
この瞬間にも、現地では火の粉が飛び、建物は破壊され、本が燃やされているのかもしれない。そんな想像をしてしまった。

絵が描かれた国のことを想いながら鑑賞したのは、自分にとって新鮮な感覚だった。

「絵」から伝わること


高校時代、美術部での出来事を思い出した。
何の気なしに紙切れに描いた落書きを見たフランス人の先生が、

「いくらならこの作品を売ってくれる?」

と聞いてくれたこと。
その当時、紙切れの落書きに価値なんてない、と思っていたけれど、もしかするとその時先生が感じた気持ちは、今、私がこの展示会で感じていることと同じ気持ちだったのかもしれない。

言葉が通じなくとも、子どもも大人も、万国共通で通じ合うことができるかもしれない存在が「絵」だということに、改めて気づかされたのだ。

気付けば時間はもう2時間以上経っていて、1階にあるグッズショップへ向かった。
日本語、外国語で書かれている絵本が種類豊富に置かれており、実際に展示されていた作品の絵本も販売されていた。

日本の作家junaidaの『怪物園』に目を奪われ、購入した。

この日美術館で出会ったもの、抱いた感情のすべてを持ち帰り、家路についた。


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