月は眺めるもの

　くるくる　くるくる

　くるり　と　まわる

　おうちの　おにわで

　くるくる　くるくる

　くるり　と　まわる

　おつきさまが　なんだか

　きれい　きれい　だなぁ

　おつきさまを　まんなかに

　くるくる　くるり　まわってみる

　とまっても　おそらが　くるり

　まわって　くるくる　くらくら

　おつきさまが　なんだか

　きれい　きれい　だなぁ

　てを　のばしてみても　とどかない

　てを　のばしてみても　つかめない

　でも　みあげてみたら　おりてくる

　わたしのなかに　そっとおりてくる

　あぁ　おつきさまは　ながめるものなんだなぁ

　こうして　みているだけで　きもちいい

　きもちが　すぅーっと　いいきもち

　ほかにも　きっと　そんなものがある

　とどかないもの　つかめないもの

　そんなものが　きっと　たくさん

　とどかなくても　つかめなくても

　それでいいものが　たくさんある

　くるくる　くるくる

　くるり　と　まわる

　りょうてを　ひろげて

　おそらを　みあげて

　わたしのなかに　おりてくる

　あぁ　おつきさまが　きれい

　あぁ　おつきさまは　ながめるものなんだなぁ