私はどこにいるのかしら

　風のゆらぎに目を覚ましてみると、そこには見たことのない景色が広がっていた。あぁ、きっとまだ夢の中にいるのだろう、と思い、再び眠りにつこうとして、その矛盾に気がつく。

　はて、私は今夢の中にいるなら、眠っているはずだ。それなのに、これからまた眠ろうとは、いったいどういうことだろう。

　そう思って目を開くと、やっぱりこんな風景、見たことがない。そもそも、眠っているなら家にいるはずなのに。

　それならきっと夢の中なのだろう。

　私は深い眠りについた。

　風のゆらぎに目を覚ましてみると、そこにはみたことのない景色が広がっていた。あぁ、きっとまだ夢の中にいるのだろう、と思い……私は、眠りにつこうとしている。

　私はいつ、目覚めて、眠りについて、夢を見て、現実を生きているのだろう。

　私は本当に、目覚めて、眠りについて、夢を見て、現実を生きているのだろうか。

　風のゆらぎに目を覚ましてみても、ここが夢が現実か、もうわからない。

　そもそも、私は、どこかに存在していたのだろうか？

　私はもう、考えるのも面倒になって、もう一度、眠りについて、みた。