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こんな日があってもいい

 何もする気になれなくて。
 何にもしないで過ごしていた。

 ソファに座る。ここが、今日の私の定位置だ。ずっと、ここにいる気がする。

 なんでこんなに何にもする気になれないか。問いかけてみようとしても、思考するのもまどろっこしく、そもそも答えなんて出てこない。理屈じゃないんだ、理由なんてないんだ。とりあえず、

 何にもする気が起きない。

 かろうじて洗濯することができたのは、褒めておくべきことであろう。午前中の私はまだ動いていたのだ。……いや、それからずっとここにいるから、なんとか洗濯だけでもできたのだろう。

 ただ、座る。座って、うつむいている。それだけで、時間は過ぎていくものだ。本当はやりたいこともあったし、終わらせておきたいこともあったけれど。今はもう諦めた。

 久しぶりだ。こんな日は、久しぶりだ。こんなに、何にもできない日は、本当に、久しぶり。

 以前なら、あまりにも何もできなさ過ぎて、自己嫌悪に陥っていたこともある。けれど、今は、まあこんな日があってもいいか、なんて思える。

 きっと、休みたいんだ。ゆっくりしたいんだ。何にもしない日があったって、いいじゃないか。そんな、ふうに、思える。

 そうして終える一日は、同じように、日が沈み、喉が渇き、お腹がすき、眠くなる。変わらない、一日だ。

 やっぱり、そうだ。

 こんな日があっても、いいのだろう。

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。