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いいなあ

おしゃれな人をみると、「いいなあ」って思う。

かわいい、とか、きれい、とかよりも、おしゃれにできる、時間と心とお金の余裕に、「いいなあ」。

肌や、髪、爪まできれいな人を見ても、「いいなあ」って思う。

もうひと手間、ふた手間かけられる、時間と心とお金の余裕。
だけじゃなくて、
毎日ちゃんと眠れて、毎日ちゃんとバランスのとれた食事を食べて、毎日ストレスがかかりすぎない生活を、長年できているところに、「いいなあ」。

そして、すごいなぁ、とも、思う。

洗練されてはいないけれども、実用的な服装と髪型、長さだけ整えた爪。
複数の、切り傷あと、やけどあと、にきびあと、手術あと、消えない目の下のくま。

おそらく、「いいなあ」と羨望の眼差しを向けられたことはないし、すごいなあ、とは、ならない。
どちらかと言うと、もう少し女子力頑張ったら、ということになるだろうな。
(まあ、女子力がんばれる時には、不器用ながら、微々たる努力をしているつもりではある)

でも、
自分では、今の自分を「いいなあ」と思ってあげたいと思っているし、たまには、すごいなあ、と言ってあげたいと思っている。

羨望の「いいなあ」じゃなくて、受容の「いいなあ」。

常に、時間と心とお金の余裕はないけれど。
それでも、不器用に泥臭く必死に生きてきたつもり。
その過程で付いた、各種傷あと、目の下のくま。

傷あとも、目の下のくまも、ない方がいいし、将来的に消せる、あるいは薄くできるのなら、そうしたい。

でもいまは、そういうのぜんぶまとめて、簡単には消えない(消せない)「たいへんよくがんばりました」のハンコなんだ、と、思うことにしている。

“たいへんよくがんばった”んだから、おしゃれでも、きれいでもない自分にも、「すごいなあ」をあげても、いいよね。

“憧れ”の「いいなあ」と、“受容”の「いいなあ」。

ふたつの「いいなあ」の間の、なないろの世界を、自分のペースで歩いていたい




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