#有り余るほど切なく透き通るほど深く青
二日酔いで頭がぼーっとする、 今日もまた無駄に1日を過ごしてしまった。
社長とかじゃなければこんな生活出来ねぇよな。
軽く自己嫌悪に陥りながらも、無駄に過ごせたことを、と自己肯定し直してみる。
ふと窓の外を見るとこっちでは珍しく晴天の青空が広がっている。
気持ちぃーぜ と心の中で呟きながらTwitterを開く。
Twitterの世界には毎日とんでもない量のアウトプットで溢れていて、 俺も何者かになりたいとパクって頑張ってみるけど、リアルの世界での友人たちとの飲み会に流されて、お酒に逃げる。
ああ、また今日も自分は何も出来なかったなぁ っていうループに首元まで浸る。
他人と比較してもなんやら、は使い古された言葉だけど、 ネット上で見る様々な価値観、啓発文句にいいねをつけながらその一瞬だけアツくなるという生活に一体僕らはどれ程の時間を費やしてきたのだろう。
ほんの少し哲学チックな事を考えている自分に酔いしれつつ、言葉を選んでツイートを重ねていると彼女から電話がかかってきた。
あー、うん、適当に相槌を打ちながら、さっきの考え事の続きをしてたら、
なにその適当な感じ? って怒る彼女に、
素でいれるところが好きなところだから
ってなだめてごまかしつつこの文章の続きを考えている。
こんな風に時間をアイスキャンディみたくべとべとに溶かしながら過ごしてるのはいつぶりなんだろうかと考えてみるとと共に、この生活がさも悪いことだって焦ってしまう 自分の価値観にふと疑問を浮かべてみた。
小さい時はずっとテレビを見て、テレビ無しでは生きられなかった自分だったのに、今では殆どテレビなんかみない、けれども、今ではTwitterやYouTubeやインスタをみない日はない。、
テレビなんか見ないよって賢い人になったふりをしてるけど、なんも昔から変わってない。
テレビ見てた時間がTwitterやYouTubeやインスタに取って変わられただけで、 結局は資本主義と時代の流れに乗った勝ち組の強者たちのせめぎあいの中で小躍りさせられてるのが僕たちだ
なんて事を思い付いた所で思考が止まった。
何が正解かわからないけど、何か語りてぇっつー衝動とその火を途切れさせない何かが揃ったら何者かになれるんじゃないかと他力本願な中二心を抱いたまま月曜日を迎えようとしている。
疲れて眠くなってきた、このツイートすらめんどくさい。ベッドの上で意識を切っていくのがとても気持ちいい
目線を窓の外に送るとさっきよりもオレンジ成分が多くなった夕暮れの空が静かに広がっている。
クーラーの効いた下宿での孤独な1日は、ひとりでは有り余るほど切なく透き通るほど深く青い海で撮った、いつかの女とのデート写真にさよならを告げて終えていく。
ナサニエルです。 好奇心ドリブンより何事もつぶやきます。