家族になってくれてありがとう。

お義母さんが、自宅で最期を迎えようとしている。

病院から自宅に帰ってきて一ヶ月になろうとしている。妻と、妻の姉が、近くに住んでいるので、交代で実家に泊まりながら、お義母さんのお世話をしている。

妻は、たまに帰宅して食事の支度をしてくれるが、家のことは、もっぱら私がやっている。炊事、洗濯、掃除。息子たちの泥だらけの練習着が山積みになっているのを見ると、少し意識が遠のくが、仕事をしながら、まぁ、なんとかやっている。朝起きると各洗面所のタオルを交換して、朝食の支度をして、ゴミを集める。息子たちも少しずつ自分たちが出来ることをやるようになっている。でも、夜は野球で疲れて、練習着を洗濯している間に二人とも眠ってしまうことは多い。

帰宅した当初は、歩くのが少し難しい程度だったが、ここ数日でお義母さんは一気に動けなくなった。一昨日、私はお義母さんに呼ばれ実家に行った。

「最後に話しておきたいこと」を、私に話してくれた。手を握り、話を聞いた。

はじめに
「家族になってくれてありがとう」と言ってくれて、最後に「まだまだ生きるからね」と言ってくれた。

昨日は次男が会いに行った。ずいぶんと張り切ってお話してくれたようだが、その後ぐったりして、そこからはずっと眠っている。