マウンドに立つ君の姿を心待ちにしていた。
うちの野球少年たちを応援してくださっている皆さま。
いつもありがとうございます。
ごぶさたしておりました。なさじです。先日の次男の試合について、書いていきたいと思います。
5月2日。
今シーズン、最初の公式戦を迎えた。
今シーズンを占う大事な試合。昨秋、予選を勝ち抜いて、この大会の出場権をなんとか勝ち取ることが出来た。
一回戦の相手は優勝候補と言われている強豪。しっかり守って数少ないチャンスを物にしたい。同じ小学生。流れを手繰り寄せれば、何かが起こるはず。
しかし、試合直前になって、二人の六年生が負傷離脱。正捕手であるキャプテンを欠くことになってしまった。大ピンチ。
2月に野球肘を患い、「もうピッチャーはやめた方がいい」と医師から告げられた息子。それでも、ピッチャーとして復活することをあきらめず、しっかり投球を我慢しながら、ハリ治療を続け、なんとかこの日に間に合わすことが出来た。
ただ、やはり監督は、無理をさせたくない思いがあったのだろう。試合の2日前に、他の子を呼び、「先発ピッチャーはお前に任せるからな」と告げた。
***
試合当日。
監督は体調不良で不在。急きょ、コーチが采配を振るうことになった。午前中、ホームグラウンドで練習して、その後移動。
移動前、置いてあったメンバー表を覗き見る。
息子は…、
「一番、ピッチャー」
普段、監督に逆らうことが無いコーチが、思い切ってスタメンを変えた。相手は優勝候補の強豪。試合は息子に託された。
円山球場。
高校野球の決勝や、たまにプロ野球も行われる本格的な球場。小学生がここでプレーできるのは、本当にまれで貴重な経験だ。
プレイボール。
相手は体格もよく、声もよく、打撃も守備もよい。
そんな相手に息子は、堂々としたピッチングを見せてくれた。
立派な球場の、立派なマウンドで、彼は躍動した。
慣れないキャッチャー相手にもコントロールよく投げ込む姿に私は、感動した。
ただ、緊張からか、味方の守備にエラーが重なった。内野ゴロに打ち取ったと思われる当たりもアウトにならない。内野フライとなる打球も捕れず、アウトにならない。レフト前ヒットも、後逸してランニングホームランになる。
ポツリ、ポツリと失点が積み重なり
結果は、0ー7。
でも、最後まで、彼はしっかり投げ抜いた。
「実は途中から、肘が痛かった」と帰り道に息子は漏らした。休養と治療を挟みながら、上手く付き合っていくしかない。
次の日、試合に行かなかった監督が、コーチ達から結果を聞いている。「7点で抑えられたのは信じられない」と監督は驚いている。「ピッチャーがすごく良かったんですよ!」とコーチたちは口々に息子のことを称賛している。
「そうだろ。」監督はそうこたえていた。
去年は、こんなこと言ってたのに。
次男は自分の力で、大人たちの信頼をひっくり返した。
明日は、延期になっていた、春季大会一回戦。
母の日のプレゼントは、「ナイスバッティングとナイスピッチング届ける」と、彼は言っている。
いつも読んでいただきありがとうございます。