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家族の笑顔がふくらんだ。

家族4人、朝ごはんも食べずに車に乗り込んだ。

8月15日(土)
私も妻も仕事が休みで子どもたちも野球が休み。珍しく全員が揃った。次の日も全員休みだったので、出来ればキャンプや温泉にでも行きたかったが、どこも予約がいっぱいで、取れそうになかったので、泊まりはあきらめて朝6時に出発した。日本海側をずーっと南下して極上の海鮮丼を目指して車を走らせた。

朝、起きたてで出発した4人は、まず途中のコンビニで朝ごはんを買う。こういう「飛び出して来た感」も楽しい。サンドイッチと飲み物と、子どもはハイチュウなんかも買って、車中で食べながら、海へ向かった。運転は、まず妻。うちはだいたい妻が半分ぐらい運転する。いや七割は妻が運転する。今日もまずは妻が運転席に座っている。

小樽を通過。余市を通過。仁木を通過。道の駅は、まだトイレしか開いていない。

岩内の道の駅で一休み。海の匂いがする。
次男が言った。「今日泊まりだったらいいのになぁ」

「そうだけどさ、こんなお盆休みの土日、どこもいっぱいだからね…」と私は返しながら、車に乗り込んだ。

乗り込んで、私はスマホを眺めながら、「本日の宿泊検索」を押した。

岩内から南下する海岸線、トンネルをくぐりながら、私は温泉のあるホテルの空きを発見した。案外、「当日」って取れやすいのかもしれない。

「今日の宿、ニセコのホテルを予約しちゃうよー」

車内がざわついた。

「えー!?着替え無いよ!」

「充電器無いよ!」

「化粧品無いよ!」

みんな笑顔。

「なんとかなるって」

私はそう返して、予約ボタンを押した。

みんなのワクワクは大きくふくらみながら、車はさらに海岸線を進む。出発時に目指していた寿都に到着。

早いお昼ごはん。

お目当ての「イカ」は残念ながら漁が無かったようで食べられなかったが、輝かしい海鮮丼。三色丼。

そこから、私たちは、そのまま海岸線を引き返すはずが、予定を変更し、内陸へとハンドルを切った。

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なさじ
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