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精神保健福祉士を目指すあなたに①~資格との出会いと就職まで~

精神保健福祉士を目指している方は、資格取得後にどのよう仕事に就こうと考えているでしょうか。そもそも、どのようにこの資格の存在を知ったのでしょうか。

今回は自分自身がどのようにこの資格に出会い、就職に至ったかを記載します。

資格との出会い

まず最初に私がどのようにこの資格を知ったかですが、当時やっていたblogがきっかけでした。

そこで出会った方が社会福祉士と精神保健福祉士の資格取得を目指していました。

当時の私は大学2年生くらいだったと思います。心理学を専攻していたのですが、大学入学前に思っていた心理学と実際の心理学の違いを感じたことや、臨床心理士を取るためには大学院に行く必要があり、「そこまでして取るか。大学院なんてハードル高くない?」と思っていたのです(入学前に調べておけよと)。

そこでその知人から精神保健福祉士のことを教えてもらいました。臨床心理士は対象者の内面に着目するけど、精神保健福祉士は対象者の悩みを具体的なサービスに繋げる仕事、と教えられた気がします。取得の方法も、四年制大学を出れば養成校で1年学べば試験資格を得られると知り、「これだ」と思いました(またも短絡的)。

取得まで

そして大学卒業後に養成校へ入学。1年カリキュラムに取り組むわけですが、まあ大変でした。それまで高校、大学と推薦で入学してきた私にとってはほぼ初めての「勉強と向き合う日々」。どうやって勉強していいものかと悩みながらも、結局(恐らくは)質より量作戦でとにかく制度や歴史を頭に入れ込み、模試を振り返り、クラスメイトと問題を出し合って勉強に取り組みました。

そして現場実習。これは自分の人生(当時二十数年ですが)の中で一番自分の価値観や行動を変えたきっかけだったと思います。計4週間、2週間ずつ精神科病院と福祉サービス事業所で実習をさせていただきました。

特に前半の精神科病院は病状の重い方が多く、初めて関わる状態の人ばかりだったので印象的でした。そんな患者さんを前にしてなかなか話しかけられない自分に対して、当時の実習指導者や担当教諭から「ここで変わらないと何も得られない」的なことを指摘され、ショックを受けつつもそれを自覚していたためにいたたまれなくなり、えいやと声をかけて回ったことを覚えています(患者さんの迷惑にならないように努めたつもりです)。

そんなこんなの経験から、就職したあとにも臆せず声をかけられる下地ができたと感じています(結局病状が重くて無視されること多数でしたが、それがまたいい経験だったのかもしれません)。

そして国家試験。ここまでの緊張は当時感じたことがなかったです(就職後の支援のほうが緊張するのは当たり前ですが)。クラスメイトの中には緊張で泣いている子もいたような。

自己採点は生きた心地がせず、クラスメイトの表情を気にしつつ進め、合格ラインを悠々越えていたことに安堵し、合格発表を待ちました。

合格通知が来た時にはやはりそれまでで一番興奮したかもしれません。とにかく一番情動が乱高下した1年で、かけがえのない経験でした(その学生生活も一度振り返りで書き出したい)。

そして就職へ

国家試験の勉強のかたわら、就職活動も平行しておこないます。自分の学校では夏に主に活動した記憶。まず先生から「行政か病院か地域かを希望して」と言われました。ここでの地域とは、種々の福祉サービスのことです(これも今後まとめたい)。

自分は前述の実習経験もあって(その病院の方からは社交辞令かもしれせんが一緒に働きたいと言っていただいていました)、病院で病状の重い方を支えたい思いもありました。そのことを先生に伝えたのですが、地域の方が向いていると言われました。

理由としては病院は多(他)職種の人と意見交換するので、視点の違いから意見を潰される、そんな気の強さが必要な場所では厳しいと言われました。当時は自信のなさ全開だったので、その指摘も頷けます。先生に言われるがまま、地域の社会福祉法人へ見学し、応募。内定をいただきました。

結果としてこの法人での経験もまた、私の下地の大きな部分を閉めていて、いい出会いをたくさんいただいたので、非常にいい選択だったと思います。一方で、もっと調べて、見学しておいてもよかったのかもしれない、自分の中の働くイメージを先生と話していてもよかったのかもしれないと今更ながら感じています。


就職後の配属

社会福祉法人に就職した私は、その年の3月まで配属先を知らされていませんでした。というのも、当時の求人には「法人内のいずれかの事業所」と記載されているだけだったのです。

その法人は事業がいくつもある法人でした。精神障害の人が一定期間生活して生活訓練を受ける事業所、知的障害の人が通ってくる作業所、精神障害の人が通ってくる作業所、身体障害と重複して知的障害のある人が通ってくる事業所、相談事業所、就労相談の事業所、グループホームなど。

それらを運営する「法人」に就職したのです。それらの福祉サービスは人員配置が制度上決められているので、退職や異動によって全体のバランスを見る必要がありますし、予算の都合もあります。結局配属先が決まったのはその年の2月くらいだったと思います。就職前実習として3日間ほど配属先で業務体験をおこないました。

自分の配属先は就労相談の事業所。これは予算の都合が大きい配属でした。いわゆる国からの委託事業で、となると予算の使用内容まで決まっている。人件費の多い職員を配属すると予算オーバーとなり、法人の持ち出しとなる。また稼ぎの出る事業ではなく、決まったお金で決まったサービスを提供するものなので、可能な限り委託費の中で収まるよう職員配置をしたいという点で、一番安く上がる新卒独身の私が配属となったわけです(働いていくうちにわかってきます)。

配属当時こそ「介護しなくていいのかー」くらいにしか思っていなかったのですが、相談業務、特に就労相談(就職相談、就職してからの相談)なわけですが、自分自身がまだ就職したてでいろんな難しさを感じていたものです。

上司や先輩に迷惑をかけながら、なんとか3年目で使い物になれたかなと感じていました。本当に丁寧に社会人として、相談員として、福祉職としてということを教えていただいたと思っています。

そこで培ったことが大きなものだったと気づいたのは結婚を気に引っ越し、同業に転職した時でした。いやー、ほんとにありがたい。


まとめ

とまあ、資格取得から就職までの自分自身の経験をまとめてみました。みなさんはどのようにして精神保健福祉士の資格にたどり着いたのでしょうか。また、取得を迷っているのでしょうか。

自身はあまり先のことを考えずに資格取得を思い至ったわけですが、それが結果としてよかったものの、もっと悩んでいらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

今後は私が9年間福祉業界で働いてみて、「もっとこういうことに気づいておけばよかった、考えておけばよかった」と感じたことも記載してみます。

これから精神保健福祉士を取得する、取得を迷っている方に届けばいいと思います。少しでも仲間を増やしたいなと思う今日この頃。

読んでいただいてありがとうございました。


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