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今日の一言

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今日の一言
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#詩経

「陰の言動も露見するもの」不愧于屋漏

尚お屋漏に愧じずに
―尚不愧于屋漏―

[原文](詩経 大雅 抑)
相在爾室、尚不愧于屋漏

[書き下し文]
爾(なんじ)の室に在るを相(み)るに、尚お屋漏に愧じず。

[原文の語訳]
自分の部屋における言動を鑑みて、人目につかない家の一番奥まった所でも恥ずかしいことはしない。

[解釈]
人の目につかない場所でも身を慎み、見られて恥ずかしいような行いをしてはいけないということです。陰でコソコソし

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「全てを師と考える」他山之石、可以攻玉

他山の石、以って玉を攻くべし
―他山之石、可以攻玉―

[原文](詩経 小雅・鶴鳴)
他山之石、可以攻玉。

[書き下し文]
他山の石、以って玉を攻(みが)くべし。

[原文の語訳]
他の山からの石は、自分の玉を磨けるのに使える。

[解釈]
「自分に直接関係のないものでも、自分を向上させるのに役立つ」や「他人の良いこと以外でも間違いや良くない言動も自分を磨くために役立つ」というたとえを表す四字熟

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「過ちをしない」既明且哲、以保其身

すでに明かつ哲、以ってその身を保つ
―既明且哲、以保其身―

[原文](詩経 大雅・烝民 / 中庸 二十七章)
既明且哲、以保其身、夙夜匪解、以事一人。

[書き下し文]
すでに明かつ哲、以ってその身を保つ

[原文の語訳]
道に明らかでいて思慮深い人が、それでわが身を保全する。

[解釈]
「聡明で道理に明るい人は、危険を避け、身の処し方を誤らない」という意味の四字熟語「明哲保身(めいてつほしん

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「原因や理由は直前にある」殷鑑不遠、在夏后之世

殷鑑遠からず、夏后の世に在り
―殷鑑不遠、在夏后之世―

[原文](詩経 大雅・蕩)
殷鑑不遠、在夏后之世。

[書き下し文]
殷鑑(いんかん)遠からず、夏后(かこう)の世に在り。

[原文の語訳]
殷が鑑みる事例は遠くなく、夏王の時代にある。

[解釈]
戒めとすべき前例は、直前にあるものだということです。

結果が良くなかった原因は、今回実施した過程を検証すれば分かるのです。それより前にあった

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