近未来的なまちを行く
学園都市で研究都市で宇宙都市な茨城県つくば市へ。研究者の友人や恩師のもとを訪ねに。
私鉄「つくばエクスプレス」終点、つくば駅の改札内が、サムネイルのとおり。飛行機の搭乗口に雰囲気が似ている。想像だけど、ロケットに乗り込むときってこんなところを通りそう。
まちの「入り口」からもう抜群に特別で、好奇心が刺激される。
「まちそのもの」のような大学
市の中心部に横たわるのが筑波大学。駅からキャンパスの端まで歩行者専用道路が整備されていて、大学ありきで開発されたまちであることが実感できる。
会いたかった相手とはキャンパス内で約束をしていたので、私もこの学園へ踏み込んだ。
とは言ってもつくばキャンパスは南北に4km、東西に1kmと歩くには広大すぎる。駅から出ている筑波大学循環バスに乗ることに。
バスの窓から張り付くようにキャンパス周辺を観察する。学内は駐車場がずいぶんとたくさんあって、学生っぽい人も運転している。自転車も停まっていて、乗り物なしでは暮らしていけないようすが窺える。
駅からほど近くに宿舎が並び、アパートも多い。少しすると茶色いレンガ調の建物が延々と続く。バスを降りて歩いてみると、車内から見えないところにも建物、建物、建物…。もはや一つのまちである。巨大迷路みたいでもある。
一歩踏み出すと広がる「あそびエリア」
訪問を終え、学外を少しばかり散策してみる。
学内なのか学外なのか分からないところに、面白い通りがあった。服屋、コーヒー豆の焙煎所、お弁当屋、カフェ、本屋、居酒屋がずらり。秘密基地みたいなコワーキングスペースまである。
大学のかっちりした印象と異なり、にぎにぎとした、どこかくだけていて、誰でもいらっしゃいという空気がにじみ出ていた。
学園都市でないつくば市の顔が、学園に隣り合って存在している。このまちの懐の深さに驚いた。
圧倒的オリジナリティ
かっちりとゆったりが混ざり合っていて。
どこに境界があるのかよく分からなくて。
日本国内でたびをするとき「都市と地方」や「海と山」といった、何かしらの二者のうちのどちらか、という風にその土地を捉えていた自分に「どれでもない、唯一無二です」とまち全体が語りかけてくる。
ここで暮らしていると友人や恩師は、どんな日常の感覚をもっているんだろう。圧倒的にオリジナルでスペシャルなまちがいつもの風景のなかで。
住人の個性で成り立っているあのまちへ、また行ってみようとこころに誓った。
20230301 Written by NARUKURU
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