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唐突にサイクリング

大型連休に浮かれて、ちょっと遠くに行きたくなった。歩いてもいいけれど、電車でもいいんだけれど、久しぶりに自転車で、どこかに行きたい。

渋谷・横浜をつなぐ東横線に乗っていると、大きな河を2回渡る。ひとつは言わずと知れた多摩川、もうひとつが綱島駅近くを流れる鶴見川だ。電車が河を渡るのはほんの数秒だけれど、なんとなくいいなと思っていた。鶴見川を目指してサイクリングすることに決めた。

スタート地点は白楽駅。東横線沿いに北上して、鶴見川に架かる大綱橋を渡る。河川敷を走り新横浜に抜け、ブルーラインの駅がある岸根公園でゴール。

坂道も含め13kmくらい

おにぎりと水筒と、河川敷で読む本をリュックに入れて、いざ行かん。

白楽~綱島までは旧綱島街道が走っているのですいすい行けた。久しぶりの自転車。気持ちだけはブイブイ、実際には超安全運転で走った。電車ともバスとも歩きとも違うスピードで流れる景色が愉快だった。

河川敷に着くと、土手の上と下、それぞれにサイクリングロードがずーっと続いている。いい、いいぞ!

ロードバイクもママチャリも走っています

本を読んだりおにぎりを食べたりするのにどこがいいかな~と探しながら、ゆっくり自転車を走らせる。いろんな人とすれ違った。

トレーニング中のイケオジ。
歌いながら散歩するおばあちゃん。
簡易イスを持参してダベるおじちゃんたち。
焚き火台とテントでソロキャンプを決め込む兄ちゃん。
街コンかサークルでBBQをしている若者集団。
きゃあきゃあ言っている保育園児たち。

思い思いに過ごす人たちの傍らで、私もちんまり場所を借りてぼーっとした。大綱橋の周辺こそ河幅も広く大勢の人がいたけれど、全体としては「賑やか」だけど「騒々し」くはなくて心地よかった。

河を下っていくと河幅が狭くなり、行き交う人も少なくなる。これはこれでひとりピクニックが捗りそう。

綱島と新横浜の中間ぐらい

新横浜からは、街中にある地名だけを頼りに岸根公園へ向かう。白楽~綱島は線路、綱島~新横浜は河が行き先を示してくれていたけれど、そうはいかない。スマホは見ずに学校名とか店舗名とかを探して走った。地元じゃないけれどそこそこ知っているくらいの土地で、手探りで走るのはソワソワドキドキして楽しい。

岸根公園に無事到着

久しぶりのサイクリングをしながら、小5と高1の計2回、今回みたいなことをしていたのを思い出した。

小5の春休み、2歳下の弟を引き連れて、家から9km離れた畑で仕事をする両親のもとに、お弁当を作って持っていった。後半4kmはずっとウネウネ上り坂で、今考えるとなぜあの道を自転車で行きたかったのか、これっぽっちも分からない。

お弁当のおにぎりの鮭をちゃんとグリルで焼いたとか、道中の公園でネコに絡まれたとか、公衆トイレが異様に汚くて半べそかいたとか、上り坂がキツすぎて大汗かいたとか、記憶が鮮明によみがえる。

2回目のサイクリングは、日曜の部活の午後練後に決行した。

高校は実家から16kmのところにあって、普段は電車で通っていた。最寄り駅から高校までの3kmくらいは自転車を使っていた。最寄りが全然「最寄って」なかった。

地元が同じで隣の高校に通っていた子と示し合わせて、お互いの部活が終わってから合流し、家まで帰った。いつも電車から見ている道を自転車で走るのは不思議だった。途中雨が降ってきて、Tシャツが肌にベットリ張り付いた。雨に降られているのにめちゃくちゃ笑った。自転車が学校の最寄りにないと困るので、翌朝また二人で学校までチャリをこいで、さすがに月曜の朝から自転車16kmはキツいなと思った。やっぱり、今考えるとなぜあのようなプランでサイクリングしちゃったのか分からない。

小学生の頃から変わらない冒険心というか、猪突猛進さを引っ提げて、また唐突行き当たりばったりサイクリングをしようと思う。

サイクリングのお供の塩むすび


20230501 Written by NARUKURU

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