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#21 なんだよ→↓↘って
ゲームを楽しむ為の「工夫」をしたのか
それともただの「挫折」だったのか
分岐点となったのは「→↓↘」だった
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今回はnoteの募集企画「#心に残ったゲーム」の記事になります。
いつものよさこい記事ではないので悪しからずご了承ください
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「そんなに技出せないんだったら、ブランカ使えばいいんだよ」
友人の和田がさらっとアドバイスしてくれたのは
赤い道着の格闘家「ケン」の必殺技「昇竜拳」を出すのに苦戦し、
必死の形相をしていた自分を見かねてのことだった。
「ブランカ」「ケン」「昇竜拳」とは、言うまでもなく
後に格闘ゲームというジャンルの一時代を切り開いた金字塔ゲーム、
「スト2」こと「ストリートファイター2」のキャラと必殺技である。
とにかくスト2が流行っていた時期はすごかった。
ゲーセンの中でスト2は一番目立って広い場所に置かれていたし、
「対戦台」というモノが本格的に稼働しだしたのも
スト2人気の影響であるところが大きいと思う。
何せ知らない人と合法的に(ゲーム上で)ケンカできるのである(笑)
スポーツも勉強も得意でない人間が、ついに輝く場ができたのだ。
自分も放課後は友人達とスト2をする為によくゲーセンに通っていた。
しかし、そのゲーセンはスト2が対戦台しかない為、
CPU対戦ではなく対人戦でしかスト2ができない。
最短で2ラウンドで50円が消えてしまう(そこは1プレイ50円w)
それでもやっぱり必殺技がかっこいい「リュウ」「ケン」を使いたいと思い
一生懸命挑んだものの、どうしても「昇竜拳」が出せないのだ。
なんだよ「→↓↘」って。
そもそもそれまでのファミコン・スーファミのゲームで
「↘」なんて求められたことあった?(あったかもしれないがw)
躍起になって昇竜拳コマンドを入力するも、一向に技が出ない。
その内、最初はちゃんと出せていたはずの
「波動拳」や「竜巻旋風脚」まで出せなくなってきていた。
出したいところで昇竜拳が出せず、敗戦を繰り返す自分に
一緒にゲーセンに来ていた和田が、冒頭のアドバイスをくれるのである。
「ブランカ」の必殺技は
回転して敵にぶつかる「ローリングアタック」「電撃」の二種類のみ。
操作コマンドは「←タメ →」「P連打」のみ。
超簡単、しかも強い!
…だけど、あまりかっこよくはない(笑)
だけど、ブランカはスピードも速く、しゃがみ大パンチやキックも
リーチも長くてとても戦い易く、
対戦で少しずつ勝てる様になっていきました。
対ガイル以外(笑)
和田のアドバイスのおかげで、当時のスト2ライフは
勝ったり負けたり、それなりに楽しむことができました。
でも、その後新しい格闘ゲームが出る度に、
この「→↓↘問題」が立ちはだかることになるのです。
「サムライスピリッツ面白そう!とりあえず覇王丸でやってみるか~
‥‥弧月斬→↓↘かー‥‥別キャラにすっかな」
「キングオブファイターズ!草薙京の鬼焼きかっこいいな~
‥‥コマンド→↓↘か‥‥他にかっこいいキャラは‥‥と」
と、「→↓↘」コマンドあるキャラは使えない状態になってしまいました。
そして時は流れ‥‥(笑)
対戦ゲーセンに熱中していた熱い時代も過ぎ去り、
大人になってゲームを全くやらなくなった時期も過ぎ去って、
今はまた、オンラインゲームやスマホゲームを楽しむ様になりました。
今では直接会うことなく、世界中の色んな人と対戦したり協力したり、
ゲームを一緒に楽しむことができる時代。
そしてそんな時代でも「ゲームガチ勢」という方々はいて、
ランキングが存在するような内容ならもちろん上位を目指すし、
理論値アイテムやゴールドを集める為なら、寝る間も惜しんで
周回や探索を繰り返し、効率的な攻略を追求する層の皆様。
「ゲームを楽しむ」という姿勢は人それぞれですし、
出来る限りの努力を費やして、全力で取り組む事で得られる
ものすごい達成感、爽快感がきっとあるのでしょう。
そういう層の方々を「すごいなぁ‥‥」と思う反面、
そんなに辛い思いをして、色んな事を犠牲にしてまでやるのは
ゲームの本分なのか?とも思う自分がいます。
幼い頃、友達とのゲームでケンカをしてしまった時に
「仲良くやれないならゲームなんかやめなさい!」
と、母親から怒られたことを思い出されます。
なので自分は今でも「ゲームエンジョイ勢」
自分のペースで、自分のできる範囲で楽しむ。
それが自分のゲームの楽しみ方です。
‥‥でも、もしあの日「→↓↘」をマスターできていたら。
その後の「↓↘→↘↓↙←+P」や「↙→↘↓↙←↘+BC」が
使いこなせていたら‥‥
その先に、どんな世界が見えていたのだろうか。
まだまだ何かをサポートして頂ける様な大層な書き手じゃないのでサポートなんて恐れ多くてとてもとても…>゜))))彡