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短時間社員をマネジメントする秘訣

短時間社員って最近管理増えているのではないでしょうか?

労働人口が減り、失業率が低下していく中で、今後のダイバーシティー化が進んでいくことは明白です。労働人口の減少から見てみると以下の数字があります。

<生産年齢人口の推移>

→総務省(我が国の労働力人口における課題)

2020年は生産年齢人口は7,341万人いますが、

2030年:6,773万人

2040年:5,787万人

2050年:5,001万人

と恐ろしいスピードで減っていきます。30年間で2,300万人の生産年齢人口が減る見込みです。

2,300万人がどのくらいの数字かと言うと現在の台湾の人口と同じ規模になります。台湾にいる人口分へるという恐ろしさがどれだけのインパクトを持っているか想像ができません。。。。人不足が今後とも加速していく見込みです。

<失業率>

失業率で見てみましょう。失業率も減少傾向にあります。

→総務省統計局(労働力調査(基本集計) 平成30年(2018年)10月分 (2018年11月30日公表))

完全失業者が101ヶ月連続で減少しています。とてもいいことですが、裏返すと人不足がより一層激しくなるということです。毎年年平均の完全失業率が出ていますが、ずっと減っています。1%台にのるのも時間の問題ではないでしょうか。選ばれる企業にならないと人が摂れなくなります。


<2,300万人と失業率2%の問題>

今出した数字がどれだけのインパクトかご理解頂けたと思います。昨今「売り手市場!」「人不足」「外国人労働者問題」などいろんなワードが飛び交っています。本格的に日本は今のままでは死んでいく国になってきます。

おそらくこの問題を解決するために必要なことは「外国人労働者の受け入れ」「専業主婦層の短時間雇用」「社内失業者の活躍」の3つが必要になってきます。ここに対する採用に遅れをとると企業の成長にブレーキがかかり始めます。

今回は問題になっている外国人受け入れと専業主婦層の短時間雇用について書きたいと思います。

<外国人受け入れ問題>

法改正が今起ころうとしています。「外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案」が政府提出の入管法改正案とともに審議されました。これをきっかけに外国人の方がたくさん働けるようになります。

これまでのように低賃金なブラック企業で働く外国人が少なくなることを祈っています。また優秀な外国人がたくさん入ることで組織の多様化が生まれ活性化していきます。日本人より優秀な方がたくさん入ってくることはとても刺激になるため、非常に面白いと思われます。

ただ、問題は受け入れ側です。受け入れ側が外国人の社員とうまく働けるようにマネジメント手法やコミュニケーション手法を変えていかなければなりません。また文化理解の知識も増やしていかなければならなくなります。

また外国人側も日本で暗黙知としてあるマナーや気遣いなど、ハイコンテクストの文化を知らなければいけません。日本独特と言われる慣習です。それを知らなければ、コミュニケーションがうまくとれず、誤解を生んでしまう可能性もあります。

逆に企業側は、ローコンテクストの文化形成が必要になると思われます。互いに相手のことを理解できるように寄り添うことが必要です。今の文化のままでいいと思う人を無くし、思考停止にならない環境づくりが必要になります。

専業主婦層の短時間雇用>

外国人の受け入れだけではなく、専業主婦の短時間雇用の促進も必要になります。子供を産んだタイミングで仕事を一旦やめた方はいますが、子供が少し落ち着いたタイミングで働きたいと思っている方は多いです。

週3で日中の10:00~16:00の5時間勤務が可能な方がいれば、その方が働ける環境を作ることが必要です。そうしないと労働力が維持できなくなります。短時間の仕事はないと行って柔軟に働けない組織は採用力で負けていきます。優秀な主婦の方が短時間で雇用できるのであれば、率先して動いた方がいいケースもあります。

PTAでかなりの影響力がある人が昔外資系コンサルで働いていたってことも珍しくありません。ハイキャリアかつ優秀な人が社会に出れず、苦しんでいることもあります。短時間でも社会に出る機会があれば、生産性の高い仕事をこなせる可能性が十分あるため、その機会提供が必要になります。


ただこれも同じく、受け入れ側のマネジメントの仕方が重要です。短時間で成果が出せる環境を作る必要があるからです。

ではどのようにして、生産性高く短時間で成果を出せるようにするのでしょうか。

短時間社員の部下をマネジメントしていた方々から、マネジメントの工夫点を聞いたのでそれをまとめて書きたいと思います。

<受け入れ側のマネジメントの工夫点>

まず時短マネジメントに必要な要素が3つあります。
・時間管理
・役割の明確化
・簡単なマニュアル

になります。おそらくこの3つが重要になってきます。詳細は以下になります。

①時間管理
・守るべきは時間(絶対に時間内に帰れるようにする)です。16時に帰る必要があるのであれば、それを絶対に守ることが重要です。時短社員の方は、時短する必要があるから時短しています。時短社員の大半の方は保育園のお迎えになります。遅れることで延長金額が発生するため、時間を守れるようにする必要があります。

終業の1時間前に仕事の棚卸しをすることが重要です。16時帰りであれば15時に仕事の棚卸しを行い、「今日できたこと」と「まだできていないこと」、「引き継ぎが必要なこと」を聞く必要があります。終業の5分前での確認は完全アウトです。むしろ確認しても意味ないレベルです。5分前に確認してもできる支援はないからです。

・あとはタイムマネジメントのコツを時短社員に教える必要があります。仕事区切りではなく、時間区切りで仕事を依頼し、時短に繋がるスキル提供が必要になります。また社内の人の紹介が必要であれば、管理者自ら進んで調整し紹介するようにする必要があります。「あの人」に話ししといて!って言われても時短社員はその人のことを知らない場合、混乱します。

②時短社員の役割の明確化
・時短社員の役割を決めてあげることが必要です。君は「これとこれとこれ」をやる必要がある!と伝えてあげてください。役割が明確になっていないと時短社員は困ります。何をしたらいいのかわからないからです。依頼する仕事の割合は「ルーチン8割、新規2割」が理想です。ルーチンで依頼する8割を決めておくようにしてください。

・また定期的に面談を行い、今の不安や不満を吸い上げることをしなければなりません。時短の方も同様に育成していく必要があります。また以外に、時短であることに引け目を感じていたり、情報がしっかりと行き渡っていないケースもあります。時短だからこそ悩むことも多いことを理解した上で、コミュニケーションの機会を作ることが大事です。また仕事を依頼することは権限委譲することと同じため、管理者自身が権限委譲のやり方を知っておく必要があります。

③簡単なマニュアル作り
まず管理者自身が仕事のマニュアルを簡単に作る必要があります。ただここで作りこむ必要はありません。大枠の仕事内容とフローがわかればそれで十分です。あとはやらせてみて、運用ベースでマニュアルで足りないものは、時短社員自らが作るプロセスにすることがおすすめです。

簡単なマニュアルを見ながら、自分でマニュアルを追加して作る。それ自体を時短社員の仕事としてお願いする方がいいかもしれません。


以上になります。

短時間社員をマネジメントするスキルは今後管理者に必須になります。生産性高く成果が出せる社員を養成する仕組みを管理者自身が作っていく必要があるからです。

働き方改革時代にマネジメントが知っておくべきスキルだと思います。




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