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池波正太郎記念文庫(東京都台東区・浅草駅)

つくばエクスプレス浅草駅から歩いてすぐの場所に台東区立中央図書館がある。図書館の一角にあるのが池波正太郎記念文庫。今回の企画展は自筆原稿を紹介している。

『鬼平犯科帳』『仕掛人・藤枝梅安』『剣客商売』などの時代小説の大家である池波正太郎。時代劇の発展期を藤沢周平らと担った作家である。そのキャリアの始まりは小説ではなくて劇作家としてだった。浅草の地に生まれ育ち、職員をする傍らで劇作家を志した池波正太郎が時代小説の執筆活動を中心にするようになったのは30歳に差し掛かる頃。代表作の『鬼平犯科帳』は40代になってからである。

館内には書斎の復元や、今までに執筆してきた大量の本や設定資料、劇作家だった頃の台本などが展示されている。また多趣味だった彼は絵も描いたりしており、執筆した本の表紙や挿絵なども手がけることがあった。才能ここに極まれり。美食家でもあり浅草の地を歩けばだいたい池波正太郎の愛した店、みたいなものを見つけることができる。あと猫が好き。文豪が猫好きなのはテンプレートなのだろうか。

隣接する部屋には池波正太郎の他に時代小説を自由に読むことができる部屋が設けられている。この辺りはさすが図書館の中にある施設だからだろうか。

図書館の2階には台東区ゆかりの文豪をまとめて紹介したコーナーもある。こちらでは企画展として台東区内に存在した「塔」に焦点を当てた展示を行なっている。浅草寺や天王寺の五重塔、かつて存在した寛永寺の五重塔から凌雲閣(浅草十二階)、仁丹塔、東京スペースタワーなどの写真が見られる。トイレは和式と洋式。

図書館施設の中なので撮影はできない


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