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教王護国寺(東寺)について話したい②


 どうも、なら子です。

 大変ご無沙汰になってしまいました。仕事に慣れ始めてくると緊張はしなくなっていく反面できていないことが見えてきたり次の段階の仕事が増えてきたり、相変わらずひいひいしております。

 さて前回完全導入回でおわってしまった教王護国寺講堂の羯磨曼荼羅について話そうと思います。

 前回はこちら(プロローグもプロローグなのである程度知っている方はすっ飛ばしても大丈夫かも)

 東寺の羯磨曼荼羅は合計21体の仏像で構成されていますが、大きく4つのカテゴリーで分類することができます。「如来」「菩薩」「明王」「天部」です。皆様も言葉だけなら何となく聞いたことがあるのではないでしょうか。

例えば「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と唱える時の「阿弥陀」は「阿弥陀如来」のことを指しておりますし、お地蔵さんは本来は「地蔵菩薩」です。

ではこの4つのカテゴリーの違いは何であるのか、その関係に上下があるのかを話していきたいと思います。

なんだか今回も本論に行けないまま終わりそうな雰囲気になってきました。

まず如来です。如来は釈迦が悟った時の姿を表現しています。そもそも仏教の祖、釈迦はガウタマ・シッダールタといい、元はシャカ族の王様でした。(だからシャカ=釈迦)王様の身分を捨て、妃と子供を捨て苦行を積んだ後、菩提樹の下で瞑想をしている際悟りを開いたと言われています。

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これは奈良の薬師寺の薬師如来です。画像は西国四十九薬師霊場会のホームページから拝借いたしました。

よって如来像はその時の姿なので服装が大変簡素です。袈裟とよばれる布一枚を上半身に纏い(現代の僧が身につけている袈裟とは大分違いますがミャンマーなど上座部仏教が信仰されている国の僧は仏像とよく似た雰囲気の服装を今でもしていますね。)、下は裳というスカートのようなものを履いてます。髪飾りも一切ありません。つまり如来の特徴を一言で言うならば「簡素!」「シンプル」ですね。

次に菩薩です。菩薩は釈迦がまだ出家する前、王族だった頃の姿を表しています。試しに先ほど例にあげた地蔵菩薩で話してみましょう。

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これは京都・大原 寂光院の本尊の地蔵菩薩です。この画像も寂光院のホームページから拝借させていただきました。最近来訪したんですが大原はやっぱりいいですね、また探訪記で書かせていただきます。

さっきの薬師如来と比べてみましょう。この地蔵菩薩は最高されたものとはいえ装飾の多さや服の派手さ加減は一目瞭然だと思います。決して地蔵菩薩が派手と言うわけではなく、宝冠を被り腕や首回りに装飾を身につけているのが菩薩の基本形と言っても過言ではありません。王様だった頃の姿なのですから、着飾っているのは当然のことです。

なので今後仏像を拝見した際、着飾っていたら大抵は菩薩です。一部例外がありますが本題に関わってくることなのでゆくゆくお話します。

そういえば「観音様」も菩薩です。観世音菩薩といいます。よって千手観音も菩薩、十一面観音も菩薩です。顔がたくさんあったり、腕がたくさんある多面多臂の観音の事を変化(へんげ)観音といいます。これもまた話したいですね。

カテゴリー半分しか説明できてませんが、長くなってきたので一旦ここまで

つぎや明王と天部について説明します。なら子は個人的に明王と天部の仏像の方が好きです。表情が面白いから。

それでは。

引用した画像の出典

・サムネ(https://souda-kyoto.jp/blog/00578.html)

・薬師寺薬師如来(https://yakushi49.jp/01yakushiji/)

・寂光院地蔵菩薩(http://www.jakkoin.jp/rekishi_.html)


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