上村 直也 / Uemura Naoya

葛利毛織工業株式会社 製造・企画。 『 200年前の表地 』を始め、古い生地の再現を担…

上村 直也 / Uemura Naoya

葛利毛織工業株式会社 製造・企画。 『 200年前の表地 』を始め、古い生地の再現を担当しています。

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“古い”生地を再現する 『 触覚と手法 』

長谷川彰良氏の『 200年前の表地 』や『 150年前の裏地 』をはじめ、程度の差はあれど “古い”生地の再現依頼は頻繁にある。 僕が最近担当しているのは「 50年〜100年前…

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もし、明日転職するなら。

もし、明日転職するなら。 この記事を書いている2021年5月。 僕は、葛利毛織工業(株)に勤めている。 葛利毛織は毛織物の高級紳士服地を中心に、服地の企画、製造、販売ま…

『 UNIQLO × Mame 』 のコラボについて 時事ネタ記事を書こうとしてやめた話

まず始めに、この記事は『 UNIQLO 』や『 Mame Kurogouchi 』を批判するような記事ではないということを表明しておく。企業理念や生産背景などは大きく異なるし、両ブラン…

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葛利毛織で3年、今思うこと。

2018年3月。中京大学国際教養学部を卒業して、新卒で葛利毛織工業(株)へ入社した。大学の就職支援センターに行っても「製造業」の情報は一切なかった。「せっかく4年生大学…

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特別展示『分解布 200年前の感動を織りあげる』、イベント『触布』を通して新たに見えたもの

まず初めに、展示へお越しいただいた皆様、応援していただいた皆様、おかげさまで無事に展示を終えることができました。誠にありがとうございました。 今回の展示について…

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『分解布 200年前の感動を織りあげる』

「薄くて解(ほつ)れない生地を作ってほしい」

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葛利毛織で働くと決めたワケ。2/2

○前回のあらすじ4大に通う服好き大学生が『繊維業界』に絞り、就活をスタートさせる。名古屋の繊維商社を中心にインターンや説明会に参加するがしっくりこない。 そんな…

葛利毛織で働くと決めたワケ。 1/2

はじめまして。 葛利毛織工業(株)で製造・企画を担当します 上村 直也(ウエムラ ナオヤ)と申します。 こう見えてまだ24歳です。笑(※2020年3月8日現在) 最初の投稿…

“古い”生地を再現する 『 触覚と手法 』

“古い”生地を再現する 『 触覚と手法 』

長谷川彰良氏の『 200年前の表地 』や『 150年前の裏地 』をはじめ、程度の差はあれど “古い”生地の再現依頼は頻繁にある。

僕が最近担当しているのは「 50年〜100年前のアメカジ 」である。弊社は紳士服スーツ地が軸であるが、そこから少し離れた依頼を受けることもある。

数十件の生地再現を行う中で、数字や技術だけでは表現しきれないミステリアスな『 触覚 』の虜になっていった。生地再現は、実

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もし、明日転職するなら。

もし、明日転職するなら。

もし、明日転職するなら。

この記事を書いている2021年5月。
僕は、葛利毛織工業(株)に勤めている。
葛利毛織は毛織物の高級紳士服地を中心に、服地の企画、製造、販売までしている会社だ。

タイトルを見ると、「え、転職考えてるの?」と思われるかもしれないがそんなつもりは微塵もない。いや、微塵ぐらいはあるかもしれない。

僕は家でお酒を飲むなら日本酒が多い。
大学生の頃はレモンサワー2杯で眠気に襲

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『 UNIQLO × Mame 』 のコラボについて 時事ネタ記事を書こうとしてやめた話

『 UNIQLO × Mame 』 のコラボについて 時事ネタ記事を書こうとしてやめた話

まず始めに、この記事は『 UNIQLO 』や『 Mame Kurogouchi 』を批判するような記事ではないということを表明しておく。企業理念や生産背景などは大きく異なるし、両ブランドの目指すところも全く違うが、僕はどちらも好きだし、尊敬している。

実は、最初はネット上で荒れに荒れたこのコラボについて「僕はこう思う」という記事を書こうと思った。しかし内容を考えている途中で、結局これを書いたとこ

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葛利毛織で3年、今思うこと。

葛利毛織で3年、今思うこと。

2018年3月。中京大学国際教養学部を卒業して、新卒で葛利毛織工業(株)へ入社した。大学の就職支援センターに行っても「製造業」の情報は一切なかった。「せっかく4年生大学に行ったのだから、他の選択肢を考えたらどうか」という周りの声もあった。
しかし、葛利毛織入社の選択に一片の迷いもなかった。

入社して3年。
久しぶりに古い友人に会ったりすると皆、口を揃えて「 変わったな 」「 柔らかくなったな 」

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特別展示『分解布 200年前の感動を織りあげる』、イベント『触布』を通して新たに見えたもの

特別展示『分解布 200年前の感動を織りあげる』、イベント『触布』を通して新たに見えたもの

まず初めに、展示へお越しいただいた皆様、応援していただいた皆様、おかげさまで無事に展示を終えることができました。誠にありがとうございました。

今回の展示について振り返りましたので、ご高覧いただけますと幸いです。

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葛利毛織で働くと決めたワケ。2/2

葛利毛織で働くと決めたワケ。2/2

○前回のあらすじ4大に通う服好き大学生が『繊維業界』に絞り、就活をスタートさせる。名古屋の繊維商社を中心にインターンや説明会に参加するがしっくりこない。
そんなとき見つけたのが『尾州織物でみる "ハイブランドの裏側" にふれる旅』という大ナゴヤ大学さんが主催するツアー。
このツアーを終えた僕は、本当にやりたいことを見つけ、就活のベクトルを大きく変えることとなった。。。

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葛利毛織で働くと決めたワケ。 1/2

葛利毛織で働くと決めたワケ。 1/2

はじめまして。

葛利毛織工業(株)で製造・企画を担当します
上村 直也(ウエムラ ナオヤ)と申します。
こう見えてまだ24歳です。笑(※2020年3月8日現在)

最初の投稿は、4大を卒業した僕が『どういった経緯で葛利毛織工業(株)に入社を決めたのか』という内容でお届けします。

僕の出身大学は、名古屋にある方の『中京大学』です。よく間違えられるのですが、フィギュアスケートの浅田姉妹や宇野昌磨を

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