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「苦しかったときの話をしようか」は就活生だけでなくすべての社会人におすすめしたい一冊

「あなたは何を考えているのかよく分からない」

このように言われたことをある人は少なからず居るんじゃないかと思います。僕は、多くの人に言われてきました。というのも幼少期からそこまで自分を表現する、主張するということが得意でなかったし自分の意見を言うということも多くなかった。なので、大学生になって「さあ、社会人になるぞ!」ってなった時、就職活動で自分が何をしたいのかとか漠然としていた。
たぶん、多くの人はこの就職活動という儀式にぶち当たったとき、はじめて自分に深く向き合うことになるんだと思います。そこで自分を深く知り、何が強みで何を人生を通してやっていきたいのか。
目標設定は早いに越したことはありません。

前置きは、このぐらいにしておいて。今回はこちらの書籍。

正直な感想、10年前に出会いたかった書籍。(発売は2019年)
そう言えるぐらい良書だと思います。
僕が付箋を貼ったのは5箇所。

現実を見極め、正しい選択をすることで、人は目的に近づくことができる。そのために重要なのは構造を明らかにすること

まさに本質。構造という全体像を明らかにした上で、戦略的に物事を選択していくこと、いわば確立思考です。よく2つのパターンで適性検査でも使われる

A,とりあえずやってみる
B,まず考える

Aの方が積極性を評価される一方で、Bは戦略性を評価される。個人的にはBです。なんの戦略もないのに適切なプロセスで選択することなんてできない。
ちなみに、過去の自分はAだったと思います。

経験がないから考えても仕方ないは間違い。わかるということは何がわからないかを、わかること

まずは自分が分からない領域を調べたり思考して、何が分かれば解決できそうか分かる。そして行動が可能になり、繰り返したあと自分なりの最善に向き合っていることが分かる。それから初めて不安というものが解消され心の安定に繋がる。

コメント 2020-05-30 124837

年収の期待値の上下を知った上で、それでも自分にとって情熱を持てる好きな仕事を選ぶべき

職能と業界の構造で収入の期待値というのは決まっています。レバレッジの効くIT業界はビジネスの仕組化次第で無限の可能性はあるけど、製造業では生産者(従業員)の数でビジネスの頂点は決まってしまう(もちろんテクノロジーが入れば別)人がサービスを創るか、ITがサービスを創るかで人が獲得できる収入は変わるのは当然です。
収入を別として、やりがいや好きなことで食っていくならそれはそれで良いと思います。大切なことは成功を定義づける目的を明確にすること。

伝え方よりも中身こそが、遥かに重要な意味を持つ

就活ノウハウでは、「見た目9割、話す内容1割」みたいな戦略が存在するんだろうけど、本質は何を伝えるかなんですよね。
優先順位で言うと、Who→What→How、誰に何をどのように伝えるか。
優秀な面接官ならどのように伝えるかのテクニックより何を伝えたいかというパッションを見ているはず。
これはマーケティングも同じで、プロダクトをデザインする(How)より誰に向かって(Who)どのような価値(What)を提供するのかを明確に定義することが重要です。
あと、本書には書いてなかったですが、戦う市場こそ一番大事な意思決定です。勝ち目のない市場で勝負したり、市場構造的に年収の限界があるところでいくら戦略を練っても限界があります。正しい市場で戦うことは何より重要なことだと思います。

コメント 2020-05-30 173638

職能はただ増やすのではない、職能を増やすコツはシナジーを狙う事だ

とても本質。例えば今、営業マンだけど将来は経営者になりたい。だったらどのように職能を増やしていくか。この時に、今までの営業という経験を活かして経営者を目指すべきなのに、デザイン×営業のような掛け合わせはあまり良くない。デザインと営業はシナジーがあるかもしれないが、未知の領域であるデザインを今から学ぶよりITという何百倍ものレバレッジが効くことと営業を掛け合わせた方が遥かに成功する可能性が上がる。

まとめ

自分のサラリーマン時代の経験や思考のエッセンスを自分のこどもに原体験を通じて伝えられていてとても本質的でリアリティーのある内容でした。おそらく、この本を30代以上の方が見てもキャリア選択という意味ではあまり意味ないかもしれません。ただ、キャリアビジョンの考え方や思考のプロセスという観点でいえば、あまり年齢は関係なく実用的且つ本質的なことが書かれているのでおすすめです。
この書籍を特におすすめしたい人はこんな人達

・戦略的にキャリアを考えてこなかった
・30代以降で転職を考えている
・20代のビジネスマン

著者の森岡さんは、「人生とは、まだ知らない面白いことを求めて、自分の世界を拡げていく旅のようなもの」と言ってましたが、ほんとそうですよね。人生は旅、Life is journeyですよ。

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