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得意で好きなことをやり続けることができれば失敗という2文字は存在しない

金曜日、久しぶりに本屋さんに立ち寄ったら、目立つところにはなかったけどたまたま目に留まり気になって購入。週末で読破しました。

この本で
・アイディアの着想
・チームビルディング
・ユーザー検証
・ユーザーの獲得
・資金調達

などスタートアップがぶち当たる壁を各起業家の体験談を通して述べられています。僕が付箋を貼った箇所を抜粋していきます。

アイディアの着想

市場構造に変化を与える6つの要因

コメント 2020-06-14 114805

6つの要因の頭文字を取って、PESTELフレームワークと呼ばれていますが、政治経済や技術革新によって市場の構造は変わってきます。環境や事象のへ変化を捉えてアイディアを見つけるというのがまず初めの一手なのかなと思います。

事業領域において誰よりも詳しいと言い切れるか

事業領域の情報収集は徹底的に行っていたというのはどの起業家にも共通していると思います。この分野のことなら誰にも負けないぐらい詳しいと胸を張って言えるぐらい。
アイディアの着想として、課題意識を生み出す原体験を基に起業した人とトレンドを見て起業した起業家も居る。いずれにしろ、圧倒的に当事者意識を持てるかというところが重要になってくると思いました。

5つのアイディア基準

コメント 2020-06-14 144615

誰のどのようなニーズなのか。ペインポイントを明確にするところからアイディアの着想は始まります。
そして、そのサービスがスケール(大きくなる)のかを検証する。当然市場規模から導き出すことになるが、その中でも競合が少ないということは市場選定の段階で重要な意思決定になります。

既存サービスに置き換わるかに関しては、例えばメルカリというサービスを自分が使っていて、特に不便さもないし改善点も見当たらない。ユーザーにとって満足している段階のサービスを圧倒的に超えるプロダクトを生み出さなければ置き換わる可能性は低い。
その上で、ビジネスとして成り立つかどうか。資金を投下して一時的な赤字ならまだしも、売上よりコストが大きくなり赤字が続けば倒産です。

結局のところ、ユーザーのニーズを満たしプロダクトマーケットフィット(以下PMF)し、ユーザーが増え続けたらそのサービスは成功です。

情報収集や調査の重要性についてビズリーチ南さんの言葉を引用。

事業をどう創るかの話の前に、何がうまくいって、何が求められていて、どういうビジネスモデルが今あるのかを知らないと勝てないですよね。そこは努力で勝てる部分なので負けたくない。変数が多いところで勝負するより、きちんと学ぶべきことを学ぶことに労力をかけるほうが、競争優位性が得られます。

チームビルディング

チームビルディングに関しては、いかにお金をかけずにリファラルで採用できるか。また、初期は必要最低限のチームにしないとPMFには時間がかかるので、ランウェイを短くする要因になりかねない。

また、PMFする前に必ず失敗を挟み挫折するのでビジョンやカルチャーへの共感がないメンバーはいずれ辞めてしまう。このPMFまでの時間とメンバーのカルチャーフィットを絶妙なバランスで考えて採用しなければならないのが難しいところかなと。

メルカリ、小泉さんのミッションバリューに基づいた組織論

マネジャーには、ミッションやバリューを言葉と行動で体現することを求めています。社員をただ褒めるのではなく、バリューに紐づいて褒めてもらうようにしています。(中略)そうしていかないと、属人的な組織になったり一体感が出なかったりするのです

ユーザー検証

スタートアップにおける戦略形成は、不確実性を前提とした戦略立案をする必要があります。情報が限定されていることを前提に、確実性が低いことをふまえて、仮説、行動、成果をを繰り返します。

コメント 2020-06-14 190658

優れた起業家は、この検証を高速で回している。資本で劣るスタートアップが大企業に勝てる要素はこのスピード感しかない。
ここでの検証でうまくいかなければ、事業転換(ピポット)を判断する必要性もでてきます。
目標やデッドラインから逆算して具体的に設計するアプローチ、そしてやりきるグリット力が成功している人にはあると感じました。

ユーザーの獲得

ユーザーを獲得するには、マーケティングが必要になる。Facebook,Googleやヤフーへの広告出稿やTVCMなど様々な手法がありますが、本質としては「一人でも多くのユーザーを1円でも安く獲得する」ことです。
具体的には、CAC(顧客一人当たりの単価)を下げること。CACを下げる方法は3つ。

1,ターゲット顧客に限定したアプローチ
2,Non-Paidの利用
3,誰も気づいていない獲得手法を発見・発明

1に関しては、例えば若者をターゲットにしているのであれば、TV広告よりリスティング広告やSNS広告の方がより効果的にであろう。要は、ターゲットの属性に沿った最適なアプローチをすること。

2に関して言うと、リスティングやSNS広告はPaidになるので、オフラインで例えば、街頭で商品を無料で体験してもらってそれを発信してもらったりユーザー自身に発信してもらって広告塔になってもらう手法。

3は、様々な仮説検証を重ねた上で導き出せる手法になるので、まずはオフラインとオンラインで試しながら最適なアプローチをしていくことが重要になると思います。

資金調達

資金調達は大きく分けて2つ。返済義務の伴わない株式と引き換えに得る資金(エクイティ)と返済義務の伴う銀行などからの借入金(デッド)があります。

エクイティの中でも、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資などからの出資など様々ありますが、エクイティであると返済義務はないもののリターンを期待している投資家からの出資なので外部圧力がかかるので相当なプレッシャーになるだろうと思います。

一方、デッドであると金利が発生するものの返済さえ滞りなくできれば特に圧力は受けません。

ただし、創業直後のスタートアップで銀行から借り入れをすることは難しく、資金調達をするのであればエクイティになる可能性が高いです。そうなった時にどのように投資家を口説くか、下記がプレゼンで伝えるべき9つの必須項目。

コメント 2020-06-14 214509

僕が特に重要だと思うのは3つ。

まずは市場。投資家もキャピタルゲインを求めて投資するので、可能性のある市場があるところでビジネスをしない企業に投資をしてもリターンが得られる確率は低くなると考える。また、すでに大手やユニコーンが市場にいるのであれば新参者が成功する確率も低くので投資対象にはなりにくい。

課題は、「どんな人のどんな課題か」を明確にした上で、誰もが気づいていない本質的な課題解決の提案をする。なぜその課題は解決されないのか、課題を解決したらユーザーはどうなるか。そこまで説明できたら何も言えないはず。

3つ目はトラクション。売上やユーザー獲得数が将来の成長を牽引できるような水準に達しているか」を表す言葉。サービスの売上は、言うまでもなくユーザー数×単価。ユーザー数が右肩上がりに伸びていれば投資家は期待するがそれがPaidで集めた一時的な数字で会ったら意味がない。

Paidが悪いわけではないですが、CACが低く、LTVが高いのであればサービス自体に価値があると判断される。
根拠を数字で示す必要があるので、具体的により端的に説明することができれば出資を得られるということです。

まとめ

著書に登場する起業家の中で、失敗をしたことがない人は居ないはず。失敗を繰り返し、それを糧にして成功体験に変えています。
シリアルアントレプレナーであり、エンジェル投資家の小澤隆生氏の言葉がすごく心に響きました。

「起業を考えていない人も、人生の選択肢の中に入れた方がいい。新入社員として入社し、役員にまでなれる人はほぼいない」

「何よりも、起業経験によって得られるものの多さが違う。何ものにも代え難いものを得ることができ、後に企業に入ったとしても、他の社員と戦闘力が全然違ってくる。失敗しても経験が買われて、評価されるのだからやらない理由が見つからない。本当にやりたいことに時間を使える人生が送れる

そして、自分の得意な領域で勝負すること。さらに好きなことや時間を忘れてハマってしまう領域というのが理想的。
そして、一人では成功できないので、何をやるかと同じぐらい誰とやるかが重要だなと感じました。

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