見出し画像

コロンビアに移住しました

8月からコロンビアに来ています。4か月間の訪問なので完全に移住したわけではないですが、ビザ免除の3か月以上の滞在なので来訪者ビザも取り、一度ドイツの部屋も引き払って「渡哥」しました。身分としてはまだドイツのケルン・メディア芸術大学に在籍していて、その交換留学プログラムでボゴタにあるコロンビア国立大学(アメリカの大学とは関係ありません。綴りもよく見ると違う)に来ました。コロンビア出身だったりコロンビアにゆかりのあるアーティストらとコラボレーションすることが多く以前からコロンビアに来たいと思っていたのですが、1月の終わりにその話を教授にしたところコロナ禍で中断していた交換留学プログラムが今年から再開したこと教えてくれました。ただ、それを知ったのが締め切りの三日前で、急いでケルンの大学の教授らの署名をスタンプラリー的に集めて滑り込みで申請しました。無事に採択されたものの、それから渡哥までの半年弱でスペイン語を勉強しないといけなかったり、コロンビア政府のビザ申請のサイトにエラーが出て申請できなかったり、渡航直前に体調を崩したりといくつもハードルがありましたが無事にボゴタにたどり着きました。

チェ・ゲバラにちなんで通称プラザ・チェ(チェ広場)と呼ばれている、コロンビア国立大学の中心にある広場

コロンビア国立大学は首都ボゴタにメインのキャンパスがある総合大学で、その地位にしても、多くの学生が目指す先という意味でも、日本でいう東京大学のような位置づけです。芸術学部も充実しており、ファイン・アートから映像、デザインなど学科も多岐にわたります。私はパフォーミング・アーツの講義を受講することにしたほか、これまでいわゆるファイン・アートの教育を受けたことがないので、これを機に版画の一種のリトグラフの講義を受けることにしました(交換留学生の間では陶芸のクラスが人気らしく私も興味を持っていたのですが、パフォーミング・アーツの講義と時間がかぶってしまったので断念しました)。リトグラフの講義にはすでに一度顔を出したのですが、スペイン語が不自由なだけでなく画材なども持っておらず困っているところを、ゆっくり話してもらったり英語で説明してもらったり、画材を貸してもらったりと先生にも他の学生にも助けてもらっています。

普段は語学には無印のA4のノートを使っているのですが、遠征先で宿題をやらないといけないこともあったので普段はアイディア帳に使っているリング・ノートにも宿題をした形跡がある

そのスペイン語の状況ですが、街中で英語が通じないことは覚悟していたので(それは以前スペインに観光に行ったときに痛感しました。日本で英語が通じないのと同じようなことだと思います)独学で勉強を始めました。昔興味本位で買った日本語のスペイン語教科書をスキャンしたものがあったのと、 SpanishDict や Duolingo といったアプリで勉強していたのですが、ケルンとボゴタの大学双方から語学学校に行くよう指導があったので(笑)オンラインの講義を受けました。お金を払って受講するのでなるべく甘えずに背伸びをしてでも少しでも高いレベルから始めようと思い A2.1 のコースを選びました(A1.1 から始まり A1.2, A2.1, A2.2, B1.1, … と C までレベルがあります)。A2.1 は過去形が使えるようになって簡単な日常会話ができるくらいで(というと簡単そうですが、英語と比べて過去形がいくつもあり不規則なので覚えることが多い)文法は何とかついていけたのですが、語彙が足りないことを痛感して遅れを取り返すべく SpanishDict アプリのボキャブラリー・トレーニングをひたすらやっていました(今でも続けています)。講義はオンラインで、セミ・インテンシブということで全6回の各2時間だったのですが、生徒が私ともう一人だけのため、問題を解いて、ノートをとっているうちにまた自分の番が回ってくるという休む暇のないスパルタ的な体験でした(しかもそのもう一人の生徒の頭の回転が早いので、卓球のようなテンポでやりとりをしていました)。その上にドルトムントでのレジデンスの最終発表や、ブレーメンやハンブルク出張とスケジュールがかぶっていたため制作の合間を縫いながらスペイン語学習に明け暮れました。

アヒアコ(チキン、トウモロコシ、ジャガイモのスープ)の昼食セット。フルーツやジュースもついてきました。13,000ペソなので400円くらい

コロンビアの食べ物はあまり日本人には馴染みがないかもしれませんが、コロンビアの友達がスープを作ってくれたり、カナダにいたときに南米系のファーストフードをよく利用していたのである程度自分の中でイメージがありました。上の写真のアヒアコのスープはじゃがいもを数種類使っており、柔らかいものはスープに溶け込み、そうでないものは形が残っています。好みでカップに入っているクリームやケイパーを入れます。右にあるのはご飯、アボカド、アレパです。丸いパンみたいなものがアレパで、トウモロコシ由来のためもっちりとしています。アレパはカナダでもときどき食べていたのですが、そちらはベネズエラ系だったらしくハンバーガーのように具を挟んでいるものがメインで、対してコロンビアのアレパはスープに添えられていたり、チーズを挟んだものなどシンプルなものが多いようです。スープに好みで具を追加したり、家で食べる場合はあとからご飯や卵を加えて雑炊のようにするのは、味付けこそ違うものの日本の鍋に似ていると思います。

アボカドの路上販売。黒いものが馴染みのあるアボカドで、緑のものが上のスープについているタイプのアボカドだそうです

ところで、私たちの馴染みのある黒く皮のしわしわとしたアボカドは輸出用らしく、緑色の皮が滑らかで大き目なものが国内ではよく出回っているそうです。上記のスープについていたのは緑色のアボカドでしたが、食べ比べたわけではないので味の違いはわかりませんでした。

エンパナーダ。いくつか種類がありますが、これは肉とチーズが入っているもの。2,500ペソなので80円ほど

カナダでよく食べていた南米料理のもう一つはエンパナーダで、こちらもコロンビアの有名な料理の一つです。餃子のように肉や野菜など具を包んだパイのようなもので、ホットスナック的に街頭で売られています。ただこちらもアレパと同じく南米の中でもいくつか種類があり、コロンビアでは油で揚げたもの、アルゼンチンやチリではオーブンで焼いたものが主流のようです。私がカナダで食べていたのはチリ系の焼いたタイプでした。

まだボゴタに着いて数日しか経っていないためボゴタの一部のエリアしか見ていないし、講義も始まったばかりなのでこれから街中や大学で多くの発見があると思います。気が向いたらまた写真を交えながら note を更新するつもりなので、💗やチップをいただけたらモチベーション維持につながるのでよろしくお願いします🙇‍♀️

ここから先は

0字

¥ 300

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?