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14課メモ「動詞のグループ分け」『みんなの日本語』

14課から活用が始まります。ます形→て形は最初の山場!でも、その前に、動詞のグループ分けについて。

私は、文法の説明はクドクドしたくないので、どれだけシンプルに教えられるか、が自分の中の課題です。

まず、Ⅰグループ(書ますなど)。これは100%全部 イ段 になるので「iます」はⅠグループ。

Ⅱグループは食ますなど エ段 になるのですが、「iます」でⅡグループになるものがあるので、辞書形でグループ分けしたい教師にとっては、覚えにくそうで嫌、という意見もありますが、数えてみたところ『みんなの日本語』に出てくるⅡグループの動詞のうち、「iます」の動詞は『初級Ⅰ』で9語(起きます・見ます・借ります・います・浴びます・降ります・できます・着ます・足ります)、『初級Ⅱ』で8語(閉じます・煮ます・すぎます・似ます・落ちます・信じます・おります・存じます)の17語のみです。(もし、数え間違えていたら教えてください!)だから、この17語と eますはⅡグループ、と教えます。(索引にはない「読み物」の新出語込みです。)

これに気づくまでは、Ⅱグループの動詞は「eます」が多いけど、少し「iます」がある、と説明していました。そうすると、学生はどうやって見分けるのかと聞いてきます。そこで「覚えるしかない」といって、絶望的な気分にさせてしまっていました。でも、今は、2冊で17語しかないし、出てきたときに覚えればいいから大丈夫、と言っています。数字で言うと効果ありですね。気持ちが軽くなって、グループ分けに苦手意識を持たずにすんでいるようです。

もちろん、『みんなの日本語』以外の言葉はたくさんありますが、それは、そもそも「ます形」で出会うかわからないし、学生は日々『みんなの日本語』の単語の多さに苦労していますから、この中に17語しかないなら、そのほかにもそれ程多くないだろうと楽観視できるようです。

そして、Ⅲグループ、「来ます」と「します」。ここで時々、「話します」「消します」などもⅢグループだと思ってしまう人がいます。それを防ぐために、私は「勉強します」「結婚します」などは、その言葉が出てきた時点(4課や13課)からなるべく漢字+ふりがなで板書して、漢字2文字+しますというのを視覚的に見せておくことにしています。そうすると、「消します」や「貸します」とは違う印象になって受け入れやすいようです。(買い物します・コピーしますというイレギュラーはあるのですが、あまり問題にはならないようです)「名詞+します」という説明を強調すると「話(はなし)+します」では?と言い出す人がでてきて、漢字の読み方とあいまって、ややこしいことになるので、さらっといったほうがいいです。

最後に、大事なことは、動詞のグループ分けは、実際に活用を学んではじめて、その大事さに気づくものなので、最初からきちっとしようとしても、なかなか、その大事さが通じないものです。1回でわかってもらおうとせず、はじめはさらっと紹介するつもりぐらいのほうがいいと思います。そして、て形に入った時、そういえばグループ分けって言ってたなぁ、なんだったっけ?と思い出したくなった時に、もう一度、説明するとうまくいくと思います。

まとめ

Ⅰグループは「iます」、Ⅱグループは「eます」と17語の「iます」、Ⅲグループは「来ます・します」、と最初はシンプルに説明。苦手意識を持たせないことが、何より大事。

~このnote内リンク~

14課メモ「動詞のグループ分け」

17課メモ「~ないでください」

18課メモ 「~ことができますか」

19課 16課 5課 メモ

21課メモ「~しないと」

23課メモ「問題」

24課メモ「くれます」1 ・24課メモ「くれます」2

25課メモ「~ても~」

26課メモ「~んです」

27課メモ「可能動詞」1 ・27課メモ レベル差