セクシャルもジェンダーも何歳で気付いたっていい

こんにちは、椎名です。
僕の身体の性は女性ですが、心の性は定めていません。強いて言えばXジェンダーやノンバイナリーあたりであると感じていて、女性であるパートナーを生涯のパートナーとして、一緒に暮らしています。

女性のパートナーと暮らしていると、周囲からはレズビアンと思われることが多いのですが、心の性を考えると僕自身はちょっと違うような気がして、違和感があったり。
しかしはじめからそうだったかと言えば、そうではありません。

セクシャルマイノリティ当事者への質問や話題でよく、「自分のセクシャル・ジェンダーに気付いたのはいつ?」というものがあります。
きっかけですね。当事者も自分以外のきっかけって気になるし、当事者じゃなくても比較的気になる話題のようです。(何度か直に聞かれたことがあるので)
なんとなく子供の頃から違和感を感じていたという方が多い気がしています。統計ではなくあくまで体感と感想なので実際とは違うかもしれませんし、そうではない人ももちろんいます。ほんと、なんとなく。
僕はというと、物心ついた頃からほんのりとした違和感(今思えばですが)があったものの、「僕は男性だ!」とまでは感じていませんでした。なので、「女性も好きだからバイセクシャルなのかな。」「でもどちらかと言えば女性の方が好きだからレズビアンなのかな」「いや、違う気もする……」と自分でも自分のことがよくわかっていませんでした。よくわかっていない自分の性、特に心の性について定めないと決めることができたのは、20歳を過ぎてからでした。
性自認が女性ではないので、自分をレズビアンということに抵抗があったんだと気付いたのはその後の事です。

でも今日話したいのはきっかけトークではなくて。
小さい頃からの違和感ではなくても、何歳で自分のセクシャル・ジェンダーに気付いてもいいと思うと言いたいんです。

「こんな些細な違和感では当事者なんて言えない」
「もっと大変な思いをしてきた人がいるのに烏滸がましい」
「同性と付き合ったことないし」
「体の性に合わせた服装も嫌いじゃないし」

これまでそんな言葉をちらほら見かけてきたので、この記事を書きたいと思いました。

子供の頃から違和感がなくても、シスジェンダーと変わらない青春時代を過ごしても、同性と付き合っていなくても、結婚して子どもがいても。年齢もタイミングも関係なく、いつどんな時に気付てもいい。気付くタイミングはいつだっていいんだよ~

LGBTって言葉がニュースから聞こえてくるようになって、中には企業で社員向けに研修を行うような企業も出てきて。すごく進んだ感じがありますが、まだまだここ何年かの話なんです。
だから余計に、今まで自分の性への違和感を押し込めていたり、知らぬ間に蓋をしていたのが現れるような人がいるんじゃないかと。
ニュースやSNSの投稿が気付くきっかけになってるかもしれないフェーズだと思うんです。まだまだ。

もしもあなたが悩んで葛藤した事実があればそれだけが真実であって、悩みや葛藤なく「あ、自分の性はこれだ」とストッと腹落ちすることだってあります。寧ろ悩まないで腹落ち出来るならそれに越した事はないと思います。
有名人がカムアウトをしたニュースがきっかけでもいいんです。「あ、私も(僕も)そうだな」って気付いてもいいんです。ふわっとストッと自覚していいんですよ。

それに違和感の振り幅や葛藤なんて、自分にしか分かりようがありません。
ましてや当事者だからといって苦境に立ち続ける人生経験が必須なわけでもありません。
同性と付き合ったことがない当事者もいるし、恋愛をしないことを選んでもいい。
身体の性と心の性は別なので、服装が心の性と合致することだって珍しくありません。僕もメンズ服が好きで休日だけでなく仕事でも着ていますが、結婚式にお呼ばれするときはパンツドレスを好んできています。

繰り返しになるけれど、セクシャルマイノリティであることに苦悩も葛藤も悲しい経験もマストなんかじゃない。当事者だと気付いてもそれらが必ずくっついて回るものでもない。

だから気付いた時の年齢についても、子どもの頃でも、成人したあとでも、もっと歳を重ねてからでもいいと思うんです。ふわっとストッとでいいんです。

もし僕が子どもの頃に感じていた違和感が、大人になってふっと込み上げたものだったら、今の僕のようには振る舞えないかもしれない。「当事者の人って子どもの頃に気付くものじゃないの?私の感じている違和感はなんなの?」って思うかもしれない。
子どもの頃から違和感があった僕だからこそそう思います。
気が付いた時には戸惑ってしまう人も中にはいるでしょう。
戸惑いも葛藤も、肯定出来るのは最後は自分だけだから、烏滸がましいとかもっと大変な思いをしてきた人がとか思わないでほしい。あなたはなにも間違っていないから、一度は認めてあげてほしい。

これは性別の悩みだけではないのですが、自分の痛みや苦しみに対してその度合いを測るのは他人や周りじゃない。自分自身だと思うんです。
あなたが辛いなら辛いんだって。「辛い」でいいんだって。

話がそれましたね。よくまとめられなくてごめんなさい。
でも僕は、いつ気付いてもいいことを言いたいし、言っていきたい。
もし大人になってから違和感に気付いてしまったことをまずは自分が、肯定してあげてほしい。

 

 

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