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ノルウェーのレベチなハイキング

ノルウェーといえば大自然。
アウトドアスポーツが盛んで、湖や海辺には散歩道とサイクリングコースが必ずといっていいほど作られています。天気の良い日は多くの人が屋外で活動している印象。

ノルウェーに来たばかりの頃は晴れの日が多く、彼らを真似してよく自然のある場所にお出かけしました。

初心者おすすめハイキングコースに行ってみた

ある週末、「初心者にすごくおススメなハイキングコース」と教えてもらった Dalsnuten に家族で行ってみることに。スタバンゲルからは車で約30分の距離です。

Dalsnuten の位置

少し歩き始めると、やけに石がゴロゴロして歩きにくくなってきました。スニーカーでは心もとなく、登山靴が必要な感じ。勾配がきつい箇所がいくつも出てきます。私が慢性運動不足なせいもあるけれど、初心者向けという割にはなかなか息があがります。

石がゴロゴロ
石のサイズが大きくなってきます

丘(小山?)の上のゴールが近づくと、大きな石を這い上がって登る様相になり、気分はロッククライミング。膝はふるえ、怖くて下を見たくない。ハイキングといえば、ゆるやかな道をランララいいながら歩くイメージだったのに、ノルウェーの「ハイキング」はどうやら言葉の定義が違うことに気が付きました。

石を這い上って進みます

ハイキング慣れしたノルウェー人

まわりを見渡すと、家族連れや小さな子供たちが多いのに驚きます。最初の方こそ「小さい子どもと一緒に楽しめる場所なのね」なんて余裕で見ていましたが、次第に「ここに、こんな小さい子を連れてくるなんて信じられない!」という気持ちに。それも、彼らは軽装。家の庭で遊んでいるような恰好です。(ハイキングをなめてた我が家も似たようなもんですが)

なかには、3歳くらいの子を肩車して歩いているパパ、1歳くらいの小さな赤ちゃんを抱っこひもに入れて歩いているママも。ちょっと散歩のためにやって来ました、という雰囲気です。

子供たちは急こう配でも軽々と上ったり下りたり、慣れたもの。ノルウェー人のアウトドア好きは、こういった日常から育まれているのだな、と納得しました。

軽装で軽々と進む子供たち

余談ですが、登山では、すれ違う人と「こんにちは!」と挨拶するのが流儀で、そんな軽い交流が楽しいものでもあります。ここでも、「Hi!」と言えば、「ハイハイッ」(ノルウェー語のヘローにあたる)と返ってくるし、道を聞くと、すごく親切に教えてくれます。声をかけるとフレンドリーで優しい。

ふつうに、圧巻の景色

1時間ちょっと歩き、目的地が近づくと、視界が開けて湖が現れました。
そして辿り着いた頂上では、フィヨルドの景色が広がります。
足元に広がる岩場に向こうは、海と、対岸の街と、美しい山肌。

頂上付近で現れた湖

住んでいる街から30分離れただけでこんな景色が広がっているなんて。
そして、この国にはこんな景色がいたる所に、身近にある。

フィヨルドの入り江の向こうはスタバンゲルの街

今年の4月から3か月間、長野県白馬村に短期移住していました。そこは北アルプスのすぐ近くで、美しい山の風景を毎日味わうことのできる場所でした。リフトやゴンドラがあるので、2000メートル近い山々にも簡単に行けて、そこから見る絶景にため息をついたものです。

その時、美しい景色が日常にあることの心の贅沢さを感じたのですが、ノルウェーも似ているのかもしれません。
日常的に自然に感嘆し、山・海・空の美しさにぼーっとする。
自然のスケールが大きいと、その喜びも大きいものです。

さぁ、ノルウェーで次はどんな美しさに出会えるだろう。



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