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玉置浩二 Concert Tour 2023 故郷BAND~田園~ 旭川公演感想【前編】

                        (約5,200字 読了まで約15分)
ご覧いただきありがとうございます。適応障害治したいマンです。

2023年9月22日(金)に旭川市民文化会館で行われた、玉置さんのツアー公演の感想を書きたくなったので、記憶にあるうちに記事にしました。
※後編ではセトリのネタバレがあります。この記事ではネタバレなしです。

まず、私は玉置さんを闘病生活の支えとしているので、大ファンであると同時に、すごく重い想いを持っています。

というわけで、前編ではセトリには触れず、旭川公演に行くまでについてをメインに書いていきます。


・旭川公演に行くまでの経緯

私は今年に入ってから、精神的な部分がかなり回復してきた一方で、身体が動かなくなりました。寝たきり状態といっていい感じで、近所のスーパーに買い物に行くことはおろか、簡単な家事もできなくなり、一日中自宅のベッドで横になり、安全地帯と玉置さんを聴く日々を送っていました。

医師からは、「身体が動かなくなったのは、精神が回復してきたから。時間はかかるけど、身体も必ず回復するから、信じて過ごしてください。」と、そんなふうに言われていました。

精神が回復してくるまで休職してから10ヶ月くらいはかかったので、身体もそういう時間軸で見ていこうと構えていました。最初は3ヶ月ほど安静にしていれば次第に動くようになるとも言われ、希望を持っていました。

そんな希望を持った矢先に、「故郷BAND~田園~」ツアーが発表され、ツアー日程を見た私は、9月の旭川に絶対に行きたいし、それまでに元気になってやる!と思い、ファンクラブの先行抽選で旭川を第一希望にし、応募したのです。

もともとツアー関係なしに、元気になったら旭川にお礼参りに行く、と決めていたので、絶妙なツアー発表のタイミングに、勝手に運命的なものを感じてもいました。

この記事で気持ち悪いくらい書いてますが、私は初めて旭川に行ったとき、玉置さんについては「田園」しか知らなかったにもかかわらず、旭川に玉置さんの縁を感じたのです。そして後で調べたら本当に旭川出身で、「田園」も彼が精神的に苦しかった時期に、旭川の実家で療養した頃のエピソードから出来上がっていたことを知り感動したのです。

そんなこともあってツアー名に「田園」が入っていることにも、誠に勝手ながら縁を感じ、旭川公演には絶対行けると思っていました。
抽選結果で旭川公演に無事当選したときも、自分の直感は当たっているはずだ、と思ったものです。

とはいえ毎日寝たきりで、介護が必要なレベルの生活を送るのはとても辛いものです。入浴できない日もありましたし、空腹なのに食欲がないのでフルーツグラノーラを無理やり口に突っ込んだりしてました。
何度も体調の乱高下を繰り返し、当初言われた3ヶ月という目安の期間もあっという間にすぎ、旭川公演が近づいてくるにつれて、「無理かもしれない」という絶望感に苛まれるようになりました。

それでも枕元に、私が最も愛するアルバム「安全地帯Ⅶ 夢の都」の時期に撮影された、5人のメンバーが旭川で揃い、右上に「安全地帯 夢」と書かれた写真を枕元に置いて、最後まで諦めないと、毎日自分を鼓舞していました。

「I Love Youからはじめよう」「情熱」「夢の都」などを聴きながら毎日見てました(今も)。

結果として旭川公演にはなんとか行けましたが、意地で無理やり行った、というのが正しく、元気になってから旭川に行くという夢はまだ叶っていません。

しかし旭川から帰ってきてから、明らかに精神的に活力が溢れるようになり、体調も行く前からは明らかに良くなりました。
本当に安全地帯と玉置さんには感謝しかありません。旭川旅行記はまた後日自分のアーカイブとして、記事を書こうと思います。

玉置さんの記事なので玉置さんにばかり感謝してますが、支えてくれる友人や家族にも言葉で伝えきれないほど感謝の念を抱いております。

まだリハビリに移行できていませんが、きっとそのタイミングはやってくると信じて過ごしていきます。

・ツアー内容の個人的予想

玉置さんのコンサートに初めて行ったのは、2022年のソロ35周年ツアーの故郷楽団です。
妻と行って最初から最後までずっと泣いていました。あぁ、そのツアーの記事も書きたい。
玉置さんの故郷楽団は2015年から始まったと記憶しています。そこからはシンフォニックを別にして、故郷楽団という名称が続けて使われていました。

それが今回、故郷「BAND」と名称が変わったので、色々な想像が出てきました。

まず2022年に行われた安全地帯40周年ライブからまもなくして、ドラムの田中さんが亡くなったことです(このライブはリセールで運良く参加できました。こちらも思い出がたくさんあるのでいつか記事にしたい…)。

その後、紅白で「メロディー」と「I Love Youからはじめよう」が披露され、3ヶ月後くらいに放映された「玉置浩二ショー」では「メロディー」に加えて、田中さんが作曲に関わった、「希望の光」も歌われていました。
「メロディー」は田中さんが、「この曲聴くと泣いちゃうんだよなぁ」と仰っていたのが印象に残っています。「I Love Youからはじめよう」は、90年代半ばのソロツアーの中で、玉置さんが田中さんを指名して歌わせていたのがとても和やかで好きでした。

玉置さんは番組の中で大変印象的なことを仰っていました。「田中(さん)は安全地帯にとって、山みたいな存在。山がなくなっちゃった安全地帯は考えられない。安全地帯は、たったひとつの青春」と、そのような発言がありました。
この言葉を聞いたとき、私は安全地帯がいい意味で過去の思い出になったんじゃないかな、と解釈しました。そして田中さんにまつわる曲を披露した訳ですから、今後安全地帯の曲をやることはあっても、それはソロの中でやっていくのかな、と想像しました。

旭川に行って色々なところを回ってみて、旭川は大雪山連峰がどこからでも見えて、この山々がなければ川もなく、旭川の地名の元になった「日が昇る川」という言葉すら成り立たなくなるだろうな、と思ったのです。田中さんは旭川でいうところの、大雪山連峰みたいな存在だったのではないでしょうか。

そんなわけで今回ツアー名称を変えたのは、田中さんを意識してのことで、ツアーの中で安全地帯の曲をやるんだろうな、と思ったのです。35周年のときも安全地帯の曲がセトリにありましたが、もう少し増えるんじゃないか、と思っていました。

また、ツアーの全体的な雰囲気としては、「SHALL  I MAKE  T FOR  YOU?」のような感じになるのかなぁとも考えました。

この頃は安全地帯が長期の活動休止をしていましたが、次第にメンバーとの関係性を修復して、ソロツアーにほぼ全員が揃うような形でやっていました。ですから、バンドとしてのサウンドが増えて、ノリのいい、賑やかな感じになりそうだ、ついでにサポートとして安全地帯のメンバーが一部出てくれたら最高だなぁと妄想もしていました。

まとめると、

  1. 安全地帯の曲がここ数年のソロツアーの中でも目立つ

  2. バンドらしいサウンドが増えて、バラードの比率が小さくなる

  3. 「CAFE JAPAN TOUR」のときのような、玉置さんの遊び心が見られる

という具合に予想を立てていました。
セトリ予想でいうと、ソロ曲であれば、
「CAFE JAPAN」「Honeybee」「JUNK LAND」「田園」「メロディー」は絶対にやるだろうなぁと思っていました。これらはライブの定番なので手堅い予想という感じですが…。
次点で「キ・ツ・イ」「I'm Dandy」「UNISON」「なんか変だ」「愛されたいだけさ」あたりでしょうか。

そして安全地帯の曲であれば、
「I Love Youからはじめよう」「情熱」「エネルギー」「オンマイウェイ」「We're alive」「一度だけ」「まちかど」といった、歌謡曲的ヒット曲から毛色の違うサウンドの、バンドらしい曲やアマチュア時代からの曲をやるのでは、と予想していました。

・本当に聴きたい曲について

少し話が変わりますが、前述したのが予想に対して、ここからは期待(妄想)の話になります。

私は病気をきっかけに、ソロから玉置さんを知り、深堀りしていく中で安全地帯と出会いました。そうした経緯もあってか、誤解を恐れずに書くと、安全地帯のヒット曲は、相対的にあまり好きではありません。具体的には、「ワインレッドの心」とか、「じれったい」とか、そうした最も売れていた頃のパブリックイメージ(都会的で垢抜けた、男女の恋愛模様を歌うグループ)に沿った曲です。
さっそく矛盾したことを述べますが、あくまで相対的に好きではないのであって、普通にヒット曲もめちゃくちゃ好きです。ただそうした曲に救われたわけではないので、その意味で本当に好きな曲ではないのです。

じゃあ安全地帯で本当に好きな曲はなにかというと、次の4つの特徴を持った曲です。

  1. アマチュア時代からの、カントリーロックのような、洋楽っぽい曲

  2. 童謡のような懐かしさや雄大な自然を感じられる、穏やかで優しい曲

  3. 苦しみの吐露・共感や社会への無力感を歌った、ネガティブ要素の強い曲

  4. 恋愛ではなく広い意味での愛(友愛や自己愛、家族愛等)を歌った曲

オリジナルアルバムで言えば、「安全地帯Ⅰ」「安全地帯Ⅶ」「安全地帯Ⅷ」「安全地帯Ⅸ」「安全地帯ⅩⅣ」です。こうして並べるとナンバリングなので分かりにくいですね苦笑

闘病の支えとしてほぼ毎日聴いていた曲だと、「いつも君のそばに」「黄昏はまだ遠く」「I Love Youからはじめよう」「情熱」「夢の都」「盾」「よかった」「パズル」「あなたがどこかで」「時計」「結界」「どーだい」「パレードがやってくる」あたりです。

個別の項目だけで、対応する曲の記事を書きたいくらいなのですが、今回は省きます。。

旭川に行くにあたって、私は3つのアルバムを持っていきました。それは旭川にまつわるジャケットのアルバムで、どれも本当に好きな曲が収録されているアルバムです。

このうち上から2つの「安全地帯Ⅶ 夢の都」と「安全地帯Ⅷ 太陽」は、一番安全地帯がビジュアル的にも音楽性の面においてもズバ抜けていた時期だと思っていて、大好きですし、思い入れが強いです。

長くなりましたが、私の期待(妄想)というのは、「安全地帯Ⅶ 夢の都」と「安全地帯Ⅷ 太陽」からセトリが組まれないかなぁ、という願望です。
この2つのアルバムの中でも特に、「情熱」「夢の都」「いつも君のそばに」「黄昏はまだ遠く」をやってくれないかなぁと思っていました。
この4曲は毎日聴いてきたので特に思い入れが強いのです。

しかし残念なことに、「情熱」を除いてマイナーなことや、安全地帯のヒット曲ではなく、これまで披露する機会が限られている曲です。
それでも、淡い期待を抱いていました。

ちなみに、ソロ曲のほうが安全地帯よりも救われている曲が多く、その意味で本当に聴きたい曲は多いです。
なぜなら、玉置さんがソロデビューしてから、本格的に歌詞を手掛けるシンガーソングライターに至るまでの過程は、彼の精神的な苦しみや閉鎖感、過去のトラウマと向き合った曲が多いからです。音楽を創ることを通して自分自身を救ってきたように思える曲ばかりです。
時期としては、1992年から2007年あたりでしょうか。結構長いですね。

それでも絞ると、
「正義の味方」「グライダー」「からっぽの心で」「シェルター」「延長戦」「ルーキー」「歩く男」「このリズムで」「納屋の空」「花咲く土手に」「いい顔で」「SPECIAL」「風にさらわれて」「常夜灯」「僕のすべてを」「風の指環」
あたりを聴きたいなと思っていました(全然絞れていない)。

あ、「田園」や「メロディー」は殿堂入りしているのであえて候補に載せませんでした。

そしていよいよ公演数日前、コンビニで引き換えたチケットの座席は、前から4列目。
ステージがほぼ目の前です。
こんな幸運滅多にないぞということもあって、絶対何が何でも行ってやる、となりました。


と、これだけ重い想いを持って、重い身体を意地で動かして(途中で何度も座り込んで眠ったり、ホテルのチェックアウトを伸ばしてもらったり)、旭川公演へと向かったのでした。

次回、ようやく本題です。後編ではコンサートのレポートらしく、セトリを順に振り返っていきたいと思います。

今更ながらすごく疲れました。季節の変わり目は健康な人でも体調管理に気を付けないといけないので、普通にしんどいです。早くリハビリできるようになってほしい。。
それでも、こうやって記事を書いたり前より家事ができるようになっただけでも、大きな前進です。引き続き頑張りすぎないよう頑張ります。


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