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本屋に行ってもワクワクしなくなった

本のある場所が好きだった。本ではなく、「ある場所」が好きだった。「悩んだときは大型書店を練り歩く」という、高2のときの国語の先生の名言を忠実に実行してきた。
休みの日は庶民の味方、図書館に行って過ごすことが多かった。だいたい学校の課題をやったり、仕事どうしよう的な、感じで図書館も練り歩く場所だった(もちろん課題は進まない)。

ニートだったけど、就職したし転職もした。今の職場は、たまにしんどいけど決定的に辞めたいと思う理由が存在しない。つまり今、人生で一番満たされた状態にいる。今までずっと受験や就職、転職に追われてきたけど、今は何もない(いや、今の仕事がんばれよ、という言葉は一旦よこに置く)。

話は変わるが、休みの日にスキルアップする人のことを大尊敬している。今の自分じゃダメだ、という気持ちを休日にも持ってきて、そんな思いを横に努力できることがとてもすごいと思う。
私もそれができるタイプだと思っていたが(えへん)、それは逃避のための手段でしかなかった。
平日に仕事してて至らない点はたくさんある。それをどうにかしようと、休日を使おうとすると、自分ダメすぎる~~~~と自己否定しまくって、結局休めなくなる。すると平日がだるくなる、という悪循環が生まれる。だから、休日は休むことにした。平日の悩みは平日に解決するようにする。

今の私は、人生で初めて現実が満たされているのである、ある程度ね。
逃げたい現実が存在しないのだ。
私にとって本は圧倒的空想であり、逃げ場なのだ。

また余談だが、私は小説をあまり好んで読んでいない。なんかよくわからない新書とか、エッセイとか、歴史…とか、実用的なものを好んで読んでた。自分の知らない価値観や知識を身に着けて、サバイバルを乗り切ろうとしていたのだと思う。圧倒的空想ではないけど、現実と戦う武器として本は存在しているのである。

今、逃げたくもないし、武器もいらない。自分との闘いはいったん終了。

読みたい本もない。だからといって、楽しくないわけじゃない。

じゃあどこに私のワクワクが存在するのか、それもまだ分かってない。だから、人の世は生きにくいのであろう。


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