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【バーテンダーがゆく、バレンシア旅行 : 2023年2月】
皆様、ごきげんよう。バーテンダーの安部直柔(アベ ナオナリ)です。現在はメルボルンでバーテンダーをしています。
2023年12月末までロンドンで約2年間バーテンダーをしていました。その間に、ヨーロッパへ旅行に行くこともあり、からその旅先で出会ったオススメの場所、レストランやバーなどをいくつか紹介していこうと思います。
前回の投稿で『バーテンダーがゆく、アンダルシア・セビリア旅行 : 2023年2月』について綴ったので是非そちらも読んでみてください。
今回は『バーテンダーがゆく、バレンシア旅行 : 2023年2月』
ヘレスからセビリアを旅したあと、訪れたのはスペインで第3の都市といわれているバレンシア。
バレンシアと言われたら、皆さんは何を思い浮かべますか?
おそろく、「バレンシア・オレンジ」
オレンジも有名ではあるんですが、、、、
私も以前はそうでした。
とある料理と出会う前は、、、、、
バレンシアの伝統料理とは?
東京に住んでた頃に仲良くなった、スペイン料理の日本人シェフが作ってくれた『パエリア』
スペイン料理としてのパエリアの認知度はもう周知のことだと思いますが。
だが、実は『パエリア』がバレンシアの伝統料理であることを知る人は多くはないだろう。
スペインのどの都市に行ってもパエリアを食べることができる。
だがしかし、パエリアの総本山はバレンシアなのだ。
これは福岡出身の私にしてみると、すごく理解できる。というとのも、「ラーメンといば?論争」になると確実に私は福岡の豚骨ラーメンだ!とい言いたくなる。
今回その話しは掘り下げないが、バレンシアのパエリアと福岡の豚骨ラーメンに共感を覚えている。
双方ともオラが街の伝統料理に代わりはない。
ということで、パエリアを食べに行くためだけにバレンシアへと行ってきた。
旅先での一期一会
セビリアから飛行機でバレンシアに到着。飛行機内から観る景色は、バレンシアに近づくほど丘が多い印象だった。空港に到着後、地下鉄に乗りセントラル駅へ到着。
早速パエリアを食べに行きたいところだが、予約したレストランの時間まで余裕があったので、ワイン・バー巡りをすることに。
ViveVino Natural Winebar
1軒目、Google Mapで調べて見つけた、ワイン・バー。
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バレンシア産のオレンジ・ワインとムール貝のオイル漬けをオーダー。
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言うまでもないが、美味い。福岡で芋焼酎と胡麻サバの組み合わせくらい美味い。
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Terra à Vins
2軒目、ここもGoogle Mapで見つけたワイン・バー。
1軒目よりも少し高級感のあるワイン・バーでした。いつもの如く1人で入店、オープンしてすぐの時間だが見渡すと先約が1組2名入っていた。
席に着いてメニューを見ると、グラス・ワインのメニューが無い。店主に聞くと、ボトルワインしかないとのこと。メニューを見ながら「どうしようか、、、ボトル1本はしんどいな」と考えていたら、日本語が聴こえてきた。まさかの先客が日本人だった。厳密に言うと、外国人と日本人のミックスで、見た目は外国人だから入店の際は全く気づかなかった。
思わず日本語が聴こえたので、彼らに話しかけてしまった。そしたら、まさかの2人ともイギリス在住で、彼らからの提案でボトル・ワインのみだから、『良ければ一緒にどうですか?』とお誘いしてくた。
もちろん、私からすれば光栄な誘いなので、一緒に飲むことに!
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皆んなでワインを傾けながら、談笑していると。パエリアを食べる為に予約したレストランの時間が迫ってきた。
そろそろ出ようかと考えていたら、ワイン・バーの店主から『パエリアは金曜日の夜に食べるものではない!日曜日の昼に家族や親しい友人達と食べる大切な食べ物だ!』と一喝される。
まさか海外で日本の怒り親父くらいの勢いで、言われたのでパエリアを食べに行くのを急遽キャンセル。もちろん、偶然出会った彼らとの時間が楽しかったのもある。
なので、パエリアは翌日に延期することにした。
結果的に3人で赤ワインのボトルを2本空けた。
HOMENAJE TABERNA GOURMET - CÍSCAR
3軒目、3人でワイバーを出た後に、たまたま見つけた生ハム推しのバル。酔っ払っていたのもあるが、人生で食べた生ハムで1番美味かった。
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Ostras Pedrín Centro
4軒目、そのまま3人でオイスター推しの魚介専門のバルに到着。
ここはバルセロナ在住の日本人の友達がオススメしてくれた場所で、スペイン産のフレッシュなオイスターをいただきに来た。
何枚食べたか覚えてないが、やはりスペインと魚介類はちゃんとお店を調べれば、その土地の美味い魚介料理としてを食べれることを確信。
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レビュー数が2600件以上なのが理解できる
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これもまた職人芸だ
パエリアは翌日に持ち越してしまったが、予想していなかった出会いに恵まれ、たくさん食べて飲んだ。バレンシアの初日は凄く楽しい夜を過ごすことができた。
本物のパエリアとは?
翌日、目覚めると案の定、二日酔いだった。
さあ、早くパエリアを食べに行こうと身支度を終え、Google Mapを観ながら近くのレストランへ突撃パエリア。
その日は土曜日のランチ時。
ワイン・バーの店主から言われた『パエリアは日曜日の昼に食べるんだ!』が頭をよぎったが、さすがに日曜日までは待てなかった。
と言うより旅の予定で土曜日の夕方にはバルセロナに行かなくてはいけなかったから。
レストランでも1人だから飛び込みで行けるだろ!と思って、数件回ったがまさかの予約でいっぱい。
二日酔いでお腹も空いていて、バスの出発時刻まで時間が無かったので、観光客向けっぽいレストランで我慢することに。
しっかりパエリアにありつけた。
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これが最もクラシックなパエリア
だがしかし、何か違う。念願のパエリアを食べたのに感動しない。もちろん、二日酔いだからじゃない。
そこは、私の求めている本場のパエリアではなかったのだ。
食べ終えた時、私の中のリトル・ナオナリが私に問いかけた。
『必ず、パエリアのリベンジを果たす。年内にまたバレンシアへ帰ってくるだろ?』と。
後ろ髪を引かれる思いで、バス・ステーションへ向かった。
オルチャータとコーヒー
バス・ステーションに向かう途中に出会った2軒のお店を紹介して締め括ろうと思う。
まずは、Orxateria Santa Catalina
ここは、オルチャータというバレンシアを代表する飲み物が名物の老舗カフェ。
オルチャータ専門店のことをオルチャテリアというそうだ。
そもそもオルチャータとは?
バレンシア発祥の伝統的なドリンクで、原料はチュファ(Chufa)という植物の地下茎の汁、砂糖や蜂蜜、スパイス等。
チュファは英語名でタイガーナッツと呼ばれている。
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観光客でごった返しているが、回転が早いのですぐに席に座れた。早速、オルチャータとファルトンという菓子パンをオーダー、2〜3分で出てくる素晴らしいオペレーションである。
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ファルトンをオルチャータに浸して食べるのが、通な楽しみ方
オルチャータの味は甘味がありミルキーだが、後味は漢方のような風味が残る。これはチュファとスパイス由来。
好みは分かれると思うが、バレンシアに寄ったら是非飲んでみてほしい。
あと、バレンシアではホット・チョコレートとチュロスの組み合わせも有名。
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最後に、Google Mapでレビューの評価が高く、コメント内容も凄く良いコーヒー屋を見つけたので、そこにも行ってみた。
BEAT Brew Bar & Shop | Specialty Coffee y Kombucha
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店内に入るなり『このコーヒー屋は本気だ』と確信した。初めて来たことを伝え、話しを聞くと『コーヒーを抽出する方法で味が変化することを体験できる』とのこと。
私が大好きな『デステネーション&エクスペリア系コーヒー屋』
1種類コーヒー豆を選んで、2種類の淹れ方で味を楽しむ。淹れ方の種類も沢山あるが、店員さんが勧めてくれたエスプレッソとハンド・ドリップで飲むことにした。
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写真を見て欲しい『Japanese Artisan Brews』-日本式の職人の淹れ方-なんて書いてある。これは、胸熱です。
味はもちろんのこと、コーヒーの体験としても素晴らしい。さらにコーヒーのコンブチャ(発酵ドリンク)も飲んだが、めちゃくちゃ美味しかった。コーヒー豆の味わいを感じられるコンブチャは珍しい。
意外とヨーロッパでこういった『デステネーション&エクスペリア系コーヒー屋』は少ない。バレンシアで出会るとは思ってもいなかった。
さらに店主に話しを聞くと10年以上前に日本に住んでいたらしい。彼はペルー出身で日本に渡り、その後オーストラリアへ渡り、バレンシアに移り、このコーヒー屋をオープンしたとのこと。現在は工事中でクローズしてるようだが、ここもバレンシアを訪れた人にオススメしたい場所だ。
バスに乗り、また必ずパエリアを食べに戻ると決意し、バレンシアを後に。
次の目的地、2度目のバルセロナへ。
では次回まで、アディオス アミーゴ!
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