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観てきた!特別展「人、神、自然-ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」at 東京国立博物館東洋館

出会ってしまった・・・。そんな感想を久しぶりに持った特別展でした。
これまで特段、興味関心を持って追いかけていたテーマではなかったのに、今の私にはものすごく魅力的な世界に感じられ、軽い衝撃を受けた体験でした。

会場:東京国立博物館 東洋館
会期: 2019年11月6日(水)~ 2020年2月9日(日)


◎観にいこうと思ったきっかけ

朝から正倉院の世界展の後期展示を観て、法隆寺宝物館を観て、ランチを終えてもまだ13時前。そうだ!東洋館へ行こう!と向かいました。

実はこれまで何度となくトーハクに来ていたのに、東洋館の展示室に入ったのは、なんと!この日が初めてでした!!!
たいてい平成館の特別展を観て時間切れ、良くて本館1周か法隆寺宝物館のハシゴで、東洋館にはなかなか・・・。

ですので、1階に荷物を預けて順番にぐるぐると展示を観ていって、3階で開催されていたこの特別展も、たまたま覗いてみた、という感じでした。東洋館の入口からこのポスターの存在感もすごかったですし。

◎どんな展覧会?

タイトルにもなっている「ザ・アール・サーニ・コレクション」とは、中東の国・カタールの王族のシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アール・サーニ殿下が集めた美術品の数々です。

その豪華さと多様な地理的・文化的背景を特色としています。古代から近現代までを網羅する傑出した美術品の数々は、人類の創造性のひとつの到達点を示しています。2020年には、パリのコンコルド広場に面したオテル・ドゥ・ラ・マリーンに特設されるミュージアム・スペースでも公開を予定しております。 (公式ホームページ内「展覧会のみどころ」より

古代ローマやギリシア、メキシコのオルメカ文明やマヤ文明、エジプト、メソポタミアなどなど、世界各地の多種多様な文化・文明に由来する工芸品の数々が、「人」「神」「自然」の3つのテーマで展示されています。
ポイントは、文化・文明ごとの展示ではなく、テーマごとにミックスされての展示なのに、違和感がないこと。なぜか各地、何かしら通ずるものがあるのです。当時は連絡手段も、人の往来もなかったはずなのに・・・。

金・銀・銅、翡翠や瑪瑙(めのう)・ラピスラズリなどの天然石や大理石などを用いて作られた品々は、王の権力・権威の象徴としてや、信仰や呪術・儀式のための道具として作られ、使われてきました。
そのデザインは、現代で製造販売されていても違和感がないような印象。ネックレスとかブレスレットも素敵だし、動物モチーフの置物なども単純に可愛かったり、欲しいなぁと思うようなものがいくつもありました。

それにしても、薄暗い展示室内で浮かび上がる展示品たちが、私にはそれはそれは神秘的に見えてました。理由はよくわからないのですが、妙に惹きつけられるというか、言いようのない魅力があって、気づいたら1時間以上ぐるぐると鑑賞していました。


◎図録&グッズは?

すっかり展示に魅了されてしまった私・・・ふらふらと会場を出たところに置かれていた図録のサンプルを開いてまたびっくり。
なにこの美しさ!!!そしてこの力の入れ様!!!
1階のミュージアムショップで購入したのは言うまでもありません・・・

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著作権の都合、詳しく中身を掲載できないのがとても残念ですが、ハイジュエリーブランドのホリデーコレクションのカタログかと思うような、美しい装丁と写真の数々。丁寧な解説も大変勉強になります。じっくり読むのが楽しみです。

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◎まとめ

ポスターやチラシのビジュアルがなかなか強烈でして、正直、東洋館に行かなかったら完全にスルーしていたでしょう・・・行って本当に良かったです。大学の単位履修でもアジアの古代美術史はこれからだったので、非常に参考になりそうだし、何より自分の学習のモチベーションが急上昇しました。そして東洋館の魅力についても、後日書いてみたいと思います。

この展示が、どんなジャンルの美術を好きな人に響くのか、ちょっと分からないのですが、大理石などの石や金属の素材が好きとか、動物のモチーフやアンティークっぽいアクセサリーがお好きな方にはお勧めかもしれません。
年末年始、異世界へトリップしに、トーハクの東洋館へ行ってみてはいかがでしょうか。

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