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観てきた!御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」at東京国立博物館

開会前の予想通り、大人気の展覧会となっています。14日にスタートして約2週間で来場者10万人突破!さらに約1週間後には20万人突破!!すごい・・・すごすぎます。後期展示も行こうと思ってましたが、少々及び腰です・・・汗

会場:東京国立博物館平成館2F 前期10/14(月祝)~11/4(月祝) 後期11/6(水)~24(日)


◎見に行こうと思ったきっかけ

トーハクかどこかで開催のチラシを手にしたのが最初でしょうか。奈良国立博物館で毎年1か月だけ開催している「正倉院展」にいつか行きたいと思っていましたが、東京に来てくれるんだ!!!!!と小躍りしたのを覚えています。

◎どんな展覧会?

そもそも正倉院の「正倉」とは、ざっくり言うと、奈良時代の倉庫(そのまんま!)。東大寺だけでなく、各地に正倉はあったそうですが、残ったのはこの一つだけでした。その東大寺正倉院におさめられた、貴重な貴重な国内外の文化財を鑑賞できる展覧会です。

しかも!法隆寺宝物館があるトーハクだからこそ出来たスペシャルコラボレーションが!!!会場内で、法隆寺宝物館にも展示されているものと並べて展示されるのです!!!法隆寺の品々は7世紀、正倉院は8世紀と、時代の違いがどう表れているのかを比較して鑑賞できます。これは本当になかなかない機会だと思います。

トーハクの法隆寺宝物館って何?…ですよね、敷地内にあるんです、宝物館。ちょっと奥まっていて分かりにくいのと、特別展や本館の展示だけでお腹いっぱいになりがちなのですが、こちらにもぜひハシゴしてみていただきたい!!!

モダンで素敵な建物の中で、静かに仏像さまやお軸などを鑑賞できます。レストランもゆっくりできておすすめなんですよ。




正倉院は、世界でも稀に見るものすごいタイムカプセルと言えるのではないでしょうか。1,200年以上も前に、シルクロードを経てはるばる日本までやってきた美しい宝物の数々を、今、現代人が間近に鑑賞できるなんて、もう奇跡としか言えません。

その時代その時代、正倉院の宝物の管理に本当に多くの人が携わり、大切に保管しながら、後世へ引き継いできてくれたことに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

この正倉院の宝物のスタートは、東大寺の大仏を作った聖武天皇が亡くなってしまったことでした・・・妻である光明皇后は本当に悲しみ、遺品を見るのが辛いから東大寺大仏に献上したい、ということになったそうです。


1か月ちょっとの会期で、前後期に展示替えするのはやはり、作品保護のためという意味が大きいと思います。その中で絶対観たかったのが、前期に展示予定の螺鈿紫檀五弦琵琶と、国家珍宝帳でした。無事、展覧会開始から数日後に会場で対面でき、とても嬉しかったです。

螺鈿紫檀五弦琵琶:らでん したん ごげんのびわ は、紫檀という木材を使って作られた琵琶で、螺鈿や鼈甲などなど、贅の限りの超絶細工が本当に見事に施されたものです。わざわざ五弦と言うのにも理由が。今はもう五弦の琵琶は使われてないので、幻の琵琶なのです。

国家珍宝帳:こっか ちんぽう ちょう は、東大寺大仏にどんな宝物を献上したのかをまとめたリストで、ながーいながーい巻物状になっています。紙を途中でつぎはぎしたりして改ざんできないよう、いちめんに念入りにハンコが押されています。

この巻物の最初のほうで光明皇后は、『聖武天皇が愛用していたこの品々を見ると、昔を思い出してつらすぎる・・・』というような一文をはっきりと残しています。お二人は本当によっぽど仲良しだったんでしょうね・・・。

▼宮内庁のページでちらっとご覧になれます!!



ちなみに、今回の展覧会のもう一つの目玉と言っていいだろう展示が、こちら!!!

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え、本物!と思うくらいに精巧に作られた螺鈿紫檀五弦琵琶の模造品です。現代の超一流の作家の皆さんが、なんと7年!!!もの時間をかけて作り上げたという、これも本物って言えるくらいに素晴らしいものでした。

こちら、会場内で制作過程の映像が観られますし、最後には実物が展示されています。ぜひぜひ、じっくりとご覧になってみてください。


また、会場内に原寸大で作られた正倉院の展示は、なかなかの迫力でした。再現CGで中の様子を見られたり、年に一度だけ封印が解かれるときの映像なども見られます。何気にこの最後の展示も興味深かったです。(ちなみに、このスペースの一部だけ撮影可です。)

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この森鴎外の歌も沁みました・・・

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◎音声ガイドは?

レンタルされることをお勧めします!(560円)

今回はNHKが主催メンバーに入っていることもあってか、ナレーションはEテレの2355ねほりんぱほりんのウシ澤さんでもお馴染みの石澤典夫さんです。安定&聴きやすい。

展示品一つひとつに解説パネルがついていますが、かなりの混雑&展示点数多めなので読みづらいかと・・・ガイドでしか聴けない情報も多かったので、ぜひ片手に巡ってみてください。

◎グッズはどう?

トーハクで行われる特別展のグッズは、図録以外、チケットを持っていないと入れないエリアでしか購入できません!!!ここ注意です。欲しいと思ったアイテムはぜひ購入してくださいませ。もしかするとすでに完売しているものも多いかもしれません・・・おそらくレジも行列だと思うので、会場に入れたら先にグッズを買っておく、というのも手です。

ちなみに私が買ったのは・・・ひたすら琵琶推しなのでした。

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◎まとめ

えー、行って損なし!!!!です。すでに各局の特集番組の影響で混雑しています。前期に行ったときの来場者の年齢層を考えると、平日昼より夕方以降の閉館間際、もしくは土日の朝一が良いかもしれません。

会期の終盤になるほど平日・土日問わずかなりの混雑になってしまうは思うのですが、ぜひ!!!

チケットはオンラインでも買えます。


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