見出し画像

「マンナ」原 優子さん、4月15日の答。

―昨日も今日も普通です―

2001年、鎌倉市由比ヶ浜に小さなイタリア料理店「ナディア」を開店。一駅隣りの長谷を経て、2009年に一軒家を構えて「マンナ」と改め、鎌倉で計19年。原優子さんの料理は、背中をバン!と叩いてくれるような生気に満ちている。だから今回も、バン!とされたくて原さんに電話をかけた。前につんのめりそうなほどの勢いをもらいながら、地元の人の、この店への揺るぎない信頼を分けてもらった気がした。

今まで働き過ぎてたんだわ、私!

お店は今日15日も、ランチとディナー、普通に営業してますよ。
神奈川県の飲食店も東京都と同じ営業時間、お酒は19時までの20時閉店。準ずるつもりなので、できればそのように帰っていただきたいのですけど、お客さんって、帰ってくれないのですよね。

今、予約の数が減ったとはいえ、電話は毎日あります
昼と夜とでそれぞれ1組か2組、たまにバーっと予約がきた時は、カウンターとフロアの角3カ所にお通しして、それ以上になったらお断りするようにしています。お客さん同士の距離を空けて、一度に迎える人数は絞って。

だからゆったりとした営業ですよね。むしろやってみたら、これからもこのままのペースでいきたいくらいちょうどいい感じなんですよ。
今まで働き過ぎてたんだわ、私!なんだこのペース、最高じゃない!と気づいてしまった。

仕込みもいつも通りにしていますよ。ああそう言えば、(客数を減らしているのに)ついうっかり仕入れまでいつも通りにしちゃって、食材が余っちゃうことはありますよね。
そんな時は、お客さんに分けてあげたりします。地元の人とか、知っているお客さんに「これ持ってかない?」って、ご近所のおすそ分け。

テイクアウト?なんでですか?全然考えないですよ。それはやりたいことじゃないから。だって、私がやりたいのはレストランです。昨日と今日と、何も変わらない自分がいて……そこで何を変えるの?

マスクもとくにしていないです。レストランに来て、お店の人にマスクされていたら、なんか嫌じゃないですか?
少なくとも今、この状況でも変わらずうちに来てくれているお客さんは、きっとそう思うんじゃないかな。

ここから先は

1,845字

¥ 300

サポートありがとうございます!取材、執筆のために使わせていただきます。