全力で生きよう
爽やかな風が吹く朝。
ふと思い立って
ケーキを買いに行った。
いつもは朝にドライブしたり
しないんだけど、
今日はなんとなく。
お店に着いて、
ケーキを買った。
箱に詰めてくれている間に
お手洗いに行って
戻ってきてみると
箱の底面に見える繋ぎ目が
側面にきてるので
間違えて箱をひっくり返すことのないよう
イラスト付きで
「この面が上」って書いてくれてた。
ちょっとほっこり。
お店が空いてて静かだったので
少し座っていこうかと
アイスラテを注文した。
「甘さはどうしますか?」って聞いてくれたので
少しハニーを入れてほしいと頼んだ。
この分は料金チャージされていなかったと思う。
ドリンクを作ってくれている間、
席に座って待っていた。
出来上がったら「アイスラテ〜」って
カウンターの向こうから呼んでくれてもいいのに
店員さんはわざわざ私の席まで
ドリンクを持ってきてくれた。
彼女は、自分ができるベストなサービスをしてる。
なんか、感動した。
チップがもらえるかとか関係なく、
ただ自分の ”最高” を生きてる。
私も、そんなふうに在りたいと思った。
実は今、とあるダイエットをしていて
朝一番に胃に入れるものは決まっている。
間違ってもアイスラテじゃない (笑)
このダイエット (あと2ヶ月ほど続ける予定) の間、
朝に好きなものを飲めない、食べれない。
そう思ったら、とても不自由に感じて、
ちょっと腹が立ったから、飲むことにした (笑)
けど、罪悪感と自分を責める気持ちも出た。
その帰り道、
車を運転しながら
ふと違う考えが浮かんだ。
私はケーキを買って
アイスラテまで注文したからこそ
店員さんのあの在り方に
触れることができたんじゃないか。
そのためのアイスラテだな。
そう思ったら、一気に罪悪感は吹き飛んだ。
自分の「したい」に従ってよかった。
そしてもうひとつ、
前から書きたかったことがある。
もうだいぶ前のことになるけど、
あるガソリンスタンドへ行ったときのこと。
アメリカではガソリンは
自分で入れるのが普通だけど、
ポートランドは去年くらいまで
ガソリンは店員さんでなければ
入れられないという法律があった。
初めて行ったそのガソリンスタンドでは
一人の男性がテキパキと仕事をしていた。
ガソリンスタンドの店員さんで
こういうかんじの人はとても珍しい。
ちょっと見ると、
お客さんと親しげに会話をしながら
仕事している。
常連さんなのかな。
少し待って、その男性が来てくれたので
「満タンでお願いします」と言ってカードを渡した。
そのときの受け答えが、丁寧でびっくりした。
一生懸命に目の前の仕事をしているのが
伝わってきた。
頑張るっていうんじゃなくて、
生き生きしてる。
彼は私の車にガソリンを入れ始めると、
頼んでもいないのに、車の窓を拭き始めた。
今までそんなことをしてくれた店員さんに
出会ったことはなかった。
窓を拭いてくれた後は
またさっさと別のお客さんのところへ行き、
働いてる。
私は彼の在り方に、感銘を受けた。
ガソリンを入れるって単純な作業で
決して面白そうには見えないけれど、
彼はそれを
全力でやっていた。
ガソリンが満タンになり、
男性が戻ってきたので
私はチップを渡した。
そうしたら
彼は一瞬、驚いた顔をして、
そのあと
本当に感動した!っていう表情で
「わぁ!ありがとう!」と言った。
胸に手を当てながら。
1ドルという少額にもかかわらず
こんなに喜んでくれるなんて!
彼がこれだけ良いサービスをするのは
決してお金のためじゃない。
ただ楽しく、
全力で自分を生きてるだけ。
もっとチップをあげれば良かったと
後悔したくらい、
彼の在り方は素敵だった。
近くまで来たらまたここで
ガソリンを入れたいと思った。
彼に会いにね。
こんなふうに私たちは
自分の知らないところで、
誰かに感動を与えているかもしれない。
何かしらの良い影響を
与えているかもしれない。
バシャールは、ワクワクすることをするよう
勧めるのと同時に
人の役に立つとか、人類への貢献
ということもよく言うけれど、
私は思う。
こういうのが、本当の貢献なんだよと。
敢えて何かをしようとしなくていい。
その自分らしい在り方から、
相手が勝手に何かを感じて受け取るだけ。
敢えて何かしようとするのは
下心 (目的) がある場合が
実はかなり多い気がする。
そうではなく、
今日のケーキ屋さんの女の子や
あのガソリンスタンドの男性みたいに
ただ全力で自分を生きる。
それだけで、いい。
それだけで、
世界は美しく
調和のうちに回っていく。
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