英会話講師が英検SーCBTを受けてみました。

英検S-CBT 準1級を受験してみました。

普通の英検はまず一次試験(筆記、ライティング、リスニング)を受けて、合格者のみ二次試験の面接に進みます。

それに対してこの方式では、パソコンを使用し、1日で全てのテストを一気に受けられるのです。

※1級はこの方式では受験できません。

通常2日かかるところを1日で済ませられ、面接試験もパソコンのモニター越しに、録画された動画の質問に時間内に答えるだけなので、面接で緊張してしまう人には向いてるかもしれませんね。

そんなメリットの多く感じるこの試験方式、最近私が働いている教室の生徒さんも、英検をこの方式で受ける人が増えてきました。

実際にどんなものなのかを知るために受験してみました!

まずは申し込み、これはネットでお支払いまでスムーズに終わります。受験票も自分で印刷します。

当日はその受験票と筆記用具を持って、あとはGoogleマップがあるから大丈夫〜、と初めて行く場所にも関わらず、待ち時間が少なく済むように余り時間に余裕を持たせず出発。

が、Googleマップのおかげで近くまで行くも、雑居ビルの中のその試験会場をなかなか見つけられず、ウロウロ、グーグルマップがクルクルし出してパニックになりました。時間までに会場に着かなければ、一万円以上の受験代が無駄になるので、なりふり構わず、長年住んでいる町の駅前でその辺りを歩く人に道を聞く始末…。

奇跡的に場所を見つけ、指定時間の5分前に会場入り。

その会場に入ったのは40人ほどの受験者の最後でしたが、どうやら受験票を忘れた人が何やら用紙に書き込んだりしていて、最後から2番目で受付。

説明を聞き、マスクも外して顔の確認、持ち物の検査、持ち込む以外の全ての持ち物(ケータイも電源を切った状態に)をロッカーに入れるよう支持されました。

受験票とシャーペン2本と消しゴム(消しゴムカバーも不可)だけを持ってパソコンの並んでいる小部屋に。

持ち物の検査では、シャーペンも、もともと書いてあるロゴ以外に何も書き込まれていないか一本づつチェックされ、消しゴムは元々付いている消しゴムカバーも外すよう指示されました。

また、両腕をめくって何も書いていないかもチェックされました。なかなか厳しいチェックですね。

入室する時にパッと見た感じでは、受験者は高校生くらいの子から30代くらいまでが多いように感じましたが、60代位に見える方もおられました。

私の席は両側に人がいる席で、前はカーテンのかかった窓、後ろにもパソコンと人が並んでいる場所でした。

会場が暑くても寒くても大丈夫なように、比較的薄着にカーディガンで室内に入って、暖かかったのでカーディガンを脱ぎ、膝にかけた瞬間、係の方にカーディガンは椅子の背にかけるように指示されました。これもカンニング防止のためなんでしょうね。

そしてパソコンに、受験票に書かれている個人パスワードを入力して、説明動画を視聴、そして音量やマイクの録音の確認。

ちなみにこの説明動画はほぼ同じ内容が英検のホームページに載っていますし、実際のテストの体験もできるようになっているので、是非前もってやっておくことをお勧めします。

いよいよテスト開始。

長年英会話講師をやっていて、英検準1級は普段は教えている立場とはいえなんだかドキドキ。

そしてこのSーCBTですが、普通の英検と試験の順番が違います。

普通英検は一次試験で筆記(マークシート)ライティング、リスニング、そして二次試験でスピーキングの順番なのですが、この方式ではまずスピーキング、そしてリスニング、筆記、ライティングの順となります。そして、終わり次第自由退場となります。

いきなりスピーキングなのでちょっと緊張しますね。

そして、スピーキングでは最初にスモールトークがあるのですが「簡単に自分の事を話してください」かな、と予想していたのですが、「どうして今日この試験を受けようと思ったのですか?」でした。

咄嗟に、私は英会話教室で働いていて、最近この方式の受験者が増えているから〜という本当の事を言うか、時間切れになりそうだから適当に何か言うかでちょっと迷ってしまい、しどろもどろに(笑)

その後は、周りの声も聞こえるのは聞こえるのですが、特に気になることもなく、進みました。問題3以降は、まだ話している最中に時間切れとなりました。思ったより短いですね。2文から3文話したのですが、時間は20秒弱で切られる感じでした。

筆記は、紙より読みにくい気はしましたが、一応アンダーラインも引けるし、文字も見やすく問題なく終了。

そしてこの筆記の時、係の方が私の隣の席の方に小声で何か話しかけて、隣の人が退場されました。

多分ですが、操作が上手く出来ず録音されてなかったとか、そういうことなのかもしれませんね。

その後のリスニングも途中までは問題なかったのですが、途中間違えたところに解答してしまい、前の選択肢をもう一度読もうと思って操作に手間取り、次の問題を聞き逃すというミス。

もし間違えて次に進んでしまったら、その場では元に戻って直さず、チェックだけしておいて、大問の間のインストラクションの間か最後に直す方がいいですね。

この辺り、紙の解答用紙だと目線を動かすだけで済みますが、ワンクリックとはいえ操作が必要なのはちょっと面倒に感じました。

そして、これは普通の英検でも同じですが、筆記が終わり次第ライティングなので、騒音が気になります。この方式では、ライティングはキーボード入力か紙にシャーペンで書くかを選べて、私は紙を選んだのですが、隣の人はキーボードで、カチャカチャ音がちょっと気になりました。

一応しっかり見直し、終了時間まであと少しありましたが退場しました。私より先に退場している方も数名おられました。

この辺りは、通常の試験よりさっさと始まりさっさと終わってスピーディーですね。

ここでまとめのメリットとデメリットを

メリット

・少しですが、受験料が安い

・1日で全ての試験を終えられ、試験自体も待ち時間が短いので早く終わる

・面接が対人ではないので緊張しなくて済む


デメリット

・いつでもすぐに受験できるのかと思いきや、わりと先の日しか空いていなかったり、結果も1ヶ月ちょっと待たないと出なかったりと、すぐ受けてすぐ結果が分かるわけではない

・パソコンだと問題が少し読みにくい。理解力も少し低くなる気がする

・操作は簡単とはいえ、パソコンに慣れてないと失敗する可能性もある

・隣との距離が近くて声やキーボードの音など気になる(騒音防止用のイヤホンが置いてありましたが、効果なしでした)

・話している途中で切られるとちょっとへこむ(対人だと、一応時間は決まってるとはいえ、余りダラダラ話さない限りあと少しで終わりそうなら最後まで聞いてくれるんじゃないかなと思います)



なかなか人から話を聞くだけでは分からない事を体験できて良かったです。

結果は、英語講師なので当たり前ですが、問題なく合格できました。

筆記は満点。リスニング操作ミスの所を案の定間違えて2問ミス。ライティングは満点ではなかったものの高得点。スピーキングは、最初のスモールトークのしどろもどろがアティチュードに影響したり、途中で切られたのが影響したのか、4技能の中では一番低い点数でした。英会話講師なのに…。ですが、全体としては十分な余裕をもって合格。

生徒さんにお金を頂いて教えている身としては最低ラインではありますが、初めてなのでこんなものかなと思います。

パソコンに慣れていない子供や年配の方には向かないかもしれませんが、どうしても人との面接は緊張してしまう方などにはおすすめです。

少しでも皆さんのご参考になればと思います。




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