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いっそのこと自分の知っていることを全公開してみる ~健康経営の実践方法をWikipedia的に更新してガイドブック化する~

なぜ知っていることを全公開するのか

「はたらくを、けんこうに。」の実現のため。FiNC for BUSINESSを利用頂く前に、健康経営に取り組む企業を増やしたいから。

健康経営の実践方法については、経産省から健康経営ガイドブック健康投資会計ガイドラインが出ている。日本経済新聞の電子版(2021年7月1日の0時時点)で「健康経営」と検索すると571件で、「フィンテック」の5,777件や「DX」の3,231件には及ばないが情報がないわけではない。

会社から健康経営を進めるよう指示のあった担当者は、上記の情報を含め、インターネット、書籍、セミナーなどで情報の収集し読み込み、さらに分析して、他社比較等を行い、自社に合うやり方の案を作って実践していけばいい。しかしこの方法は非常に時間がかかる

僕らがお客様と会話をさせて頂くと健康経営の実践方法や健康経営優良法人の認定取得方法などを教えて欲しいと相談を頂く理由はここにある。

これを解決するのは、いわゆる「健康経営コンサルティング」のような支援サービスになる。しかし「健康経営コンサルティング」執行のための予算をとり、稟議申請しプロジェクト化して、週1回や月1回の打ち合わせをしていくと、健康経営の実践までにさらに時間がかかる

その費用の捻出もかなわない企業もある。1番最悪なパターンは、「健康経営コンサルティング」の稟議を通すために、「このサービスが必要な理由を調査、分析、他社比較して…」というパターンだ。思わずのけ反ってしまいそうだが、これでは、もはや何を仕事をしているのか分からなくなる。こうした状態は、「はたらくを、ふけんこうに」しているだけだ。

こうした背景に対して、このnoteを担当者が見て「え?これを読めばいいんじゃない?」と思ってもらえれば嬉しい。健康経営を実践したくても「何をしたらいいか分からない」「どんな施策があるだろうか」と頭を抱えている方々にいつかこのnoteが届けば「はたらくを、けんこうに」の世の中が実現される。

またこの発信で健康経営の実践についてこんなやり方もあるよ、というお声をみなさまから頂きたい。そして、頂いた声をもとにさらにこのnoteを更新していきたい。

スピード重視で出来はさておき、まずはこのnoteを公開してみようと思う。(全然ニーズがないかもしれないが・・・)

Step1:仮でもいいから健康経営に取り組む理由を決める

なぜ健康経営を進めるのか。ストレートに聞かれると一言で返せる人は少ない。医療費が高騰していくことは国家視点での課題だが、「医療費高騰の為に、健康経営をする」とは聞かない。事業会社視点でお話をする中では、健保財政の悪化が理由とも聞いたことがない。これまで、お客様からのヒアリングをまとめると以下の6つに分類される。

①エンゲージメント向上
②突然死の防止
③生産性の向上(働き方改革)
④事業と健康の関わりが深いので、従業員をまず「健康」に
⑤ESGの一環としての取り組み
⑥競合他社の取り組み

これから取り組む企業は、こちらを参考に取り組む目的を仮決め頂くことを推奨したい。

Step2:さくっと健康経営の数値目標設定をする

健康経営に取り組む目的(仮)に対して現状の数値確認と目標の数値設定が必要だ。ここから数値取得のために新しいことをはじめようとすると時間がかかるので、なるべく既存の仕組みを活用し、数値化できるものを数値化する。それぞれの目的に対して情報ソースをどこからもってくるべきか、参考までに例示したい。これらの経年の傾向値や他社数値が取れるとよい。

①エンゲージメント向上:

・エンゲージメントサーベイのスコア:現在/過去/他社平均
・ENPS(エンプロイーネットプロモータースコア)の簡易調査スコア:現在/過去/他社平均
(現在、取得した情報がなければアンケートフォームなどで簡易に取得可能/他社平均の参考値はインターネット検索で参照可能)

②突然死の防止

・突然死の人数:現在/過去/従業員における割合/他社情報※産業医などに相談
・健診項目有所見者の割合:現在/過去/他社情報


③生産性の向上(働き方改革)

・有給休暇取得日数::現在/過去/他社平均
・総労働時間:現在/過去/他社平均
・プレゼンティーズムの割合:現在/過去/他社平均
 ※プレゼンティーズムの他社平均はFiNC Technologies(以下、FiNC)からのご提供可能
・健診項目有所見者の割合:現在/過去/他社情報

④事業と健康の関わりが深いので、従業員をまず「健康」に

・売上/利益:現在/過去/他社平均
・健診項目有所見者の割合:現在/過去/他社情報


⑤ESGの一環としての取り組み

・ESGスコア:現在/過去/他社スコア

⑥競合他社の取り組み

・健康経営優良法人/健康経営優良法人ホワイト500の取得有無:取得企業一覧
※FiNCからエクセル版のご提供可能

前章で記載した通り、仮決めした目的を数値化し、実際に過去のデータや他社情報と比較し、自社の課題にマッチした目的だと判断されれば引き続きその目的を達成するために検討・議論を進めていく。

参考までに各種企業の数値例を見てみたい。

各種企業の数値例参照:

①SCSK株式会社様:営業利益と残業時間・有給休暇取得日数の推移

SCSK様

その他情報:SCSK様の取り組み

②コニカミノルタ株式会社様:コニカミノルタのアプローチ

コニカミノルタ様

健康経営銘柄に選定されるような企業はこのように「数値」を明示化し、PDCAを回している。正しくこのサイクルを回していくためにも、定めた数値目標を組成する要因項目に分解していく必要がある。

また、それらの情報を踏まえ経営トップのコミットメントを取り付け、社内組織化、予算化の承認を取り付けていく段取りだ。次回はこのあたりの詳細を説明したい。


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