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三人屋

Audible20冊目読了(聴了)
 
三姉妹(朝日、まひる、夜月)の両親が商店街に開いた店を継ぎ、朝は三女がトーストと珈琲のモーニング、昼は次女がさぬきうどんの店、夜は長女がスナックという三毛作な感じで営業している。

次女と長女は口をきかないほど仲が悪く、性格も全く違う。

ル・ジュール という店名があるんだけど、常連客は誰もそう呼ばずに「三人屋」と呼んでいる。

商店街の人々や常連客の視点、姉妹の視点を絡めて描く人情小説である。

ほわっとした小説かと思いきや、そこには不倫やドロドロの離婚や慰謝料などリアルな部分もあり、それも含めて面白い作品ではあった。


何しろこの作品のキャラクターはみんな濃いめの人間で、リアルだと面倒な人と呼ばれる人の集まりだ。


ただ小説だとそのくらい濃いめのキャラにしないと面白くない部分もあり、仕方がないだろう。

最後に姉が三人共通の思い出を探して、失踪するんだけど、リアルだと絶対にあり得ないような感じな展開でちょっと訳がわからなくなる部分もあった。

この作家の作品は初めてだったけど、続編もあるようだし、また読んでみたいと思う。

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