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35歳のPTが一般事業会社に転職したその後のこと

僕はね、終わった後にくだらなかったって、笑い飛ばせるような楽しい旅がしたいんだ。

葬送のフリーレン ヒンメル  

『葬送のフリーレン』を見ていると「いま、この瞬間」を大切にしようと思わせてくれます。この名言は勇者ヒンメルの言葉です。普段はかっこつけでお人よしの勇者ですが、たまに確信をつく名言が心に沁みます。

ということで、
先に言い訳から。。(笑)
毎日のタスク、子供こと、自分の勉強に埋もれに埋もれて、書こうと書こうと思って半年が過ぎました。そろそろ書こうと思います。35歳の私が理学療法士をやめて一般事業会社で仕事が出来ているかどうかのことについて。

結論


私の場合の話ですが全く通用しませんでした(笑)いや、笑えないぐらい、というか通用するとかしないとかいう以前の話しだったと思います。
入社したポジションが「経営企画」ということや前職の事業部制組織だったのに対し機能別組織だったこと、IPOを目指しているため求められるレベルが想像以上に高かったことも原因かもしれませんが何にせよ、仕事が出来なさ過ぎて毎日落ち込んでいました。そんな話しを残しておきたいと思います。その時に「もっとこうしておけば良かった」と気づいたこともあるのでその辺りを参考になれば幸いです。

こんな人に読んで欲しい

医療介護業界からの転職を考えている人
全く違う業界へ転職を考えている人
中途採用で自分の力が発揮出来ずモヤモヤしている人
医療介護業界の人で一般事業会社で働けるか興味がある人

1〜3ヶ月目

意気揚々と入社した初日。事前に伝えられていた簿記とExcelの関数はしっかり勉強していました。早く仕事を覚えたい。そんな気持ちで迎えた初日。自分のデスクに案内され荷物を置き、各部署へ挨拶まわりからスタートし、その後上司との初回ミーティング。まず驚いたのは私自身がビジネス用語を理解していないことでした。キャペックス、デッド、ドラフト、リレーション、アライアンス、キャッチアップ、COO、アペンディクス、EBITDA...
え?ちょっと待って。。ぜんぜんわかんない。。それなりに勉強してきたし、ビジネス書もある程度読んできたのに聞き慣れない言葉がいっぱい。毎回上司の話しを止めるわけにもいかず、後から調べるためひたすらメモしていました。
あとは立場と仕事の理解。今までは50人規模の部門責任者、現在はグループ全体で150人の係長。違いはなんとなく頭でわかっているものの「どこまでが自分がやることで、どこを任せていいのか」の境界線がわからず言われた仕事をこなすことしか出来ず、上司との期待値との差が大きい状態が続いていました。

→対策


①業界が違うところへ就職するということは言語が全く違うという認識が甘かった。ビジネス用語は当然で、もっとその業界の単語も含めて業界全体のビジネスの構造を知っておく必要があった。
②「係長だから」とか「部長だから」とかそういうことでの線引きでは仕事は点でしか見ることができず、中途採用車の役職には求められていなかった。大切なことはプロジェクトをどう推進していくか。スケジュールとタスク管理、プロジェクトマネジメントの理解をしておく必要があった。
③コミュニケーションツールの把握をしておく必要があった。医療介護業界はコミュニケーションツールでチャットはたぶん使わないと思いますが一般事業会社では普通です。みんな当然のように使っています。入社前はそんなことは全く考えてもいませんでしたが「コミュニケーションツールは何を使っているか」これを聞くだけでもかなり役に立つ。事前にYouTubeを見るなどして勉強出来ると思います。

4〜5ヶ月目


4ヶ月目に入り少しずつ職場には慣れてきましたがケアレスミスが増えてきました。このミスについて、はじめはタスクと時間の管理が出来ていないかった「テクニカル的な部分」と、上司の期待に応えてようとし過ぎる「メンタル的な部分」に分かれます。具体的には「自分は中途採用だからちゃんと期待通りにやらなくては」という変な焦りから、上司の少ない説明でも理解できる部下だと思われたい(1言ったら10伝わると思ってもらったほうが仕事出来るやつと思われると思い込んでいた)という状態でした。また、これもおかしな勘違いですが質よりも量や速さが大切だと思って早くアウトプットして上司と議論すればいいと思っていたところや、合理的に説明できない部分があっても、調べずに自分の感覚で「こんな感じかな」で仕事をしてしまっていたところがありました。

→対策


①テクニカル的な部分:Microsoftのplannerを使用し、自分のタスク管理兼上司への報告とすることで管理が出来るようになりました。
②メンタル的な部分:中途採用だからという変な焦りは今思うと「思い上がり」でした。それなりに出来ると思っている自分が当然、と思い込んでいることが問題で、素直に自分の能力と向き合うことをしなかった。いや、しなかったというより向き合うと傷つくから避けていたのかもしれません。でも、傷つくのを恐れて自分の現在地を知ることを避けていては次のステップに見えてきません。だから、ダメな自分とトコトン向き合い現在地を知る努力をしました。具体的には、
1.指導されたことを紙に書く
2.なぜそれが起きたのかを分析する
3.今後同じことが起きた場合の思考過程を書いておく
ということを繰り返しました。そうすることで同じミスを減らし、さらに良い思考過程に変えることが出来ました。

余談になりますが、転職先の投資ファンドも含め出会った想定年収1000万以上の会社員の方の特徴は「今何をするべきかが明確」ということです。だから、今考えなくてもいいこと、やらないことは一旦おいて考えない。後でやるという選択をすることで、今この時の時間を有効に使えます。一方で、仕事が遅い人や出来ない人は、余計なことを考えて、今すべきことが見えず感情に流され、適当なタイミングで仕事をしてしまう。そんな印象です。当然、私は後者になっていました。だから思考過程を変えないといけないと思い、紙に書き出し整理することを思いつきました。

また、中途採用に求められているのは速さではなく質です。当然、速さを求められることもあるかもしれませんが転職したてでそこまで速さにこだわることはないと思います。それよりも質。丁寧に仕事をする人、という好印象を与えられることで「最近入った中途採用の人どう?」という既存社員たちの会話で、上司が言いやすい言葉として「時間はかかるけどミスは少なくて丁寧に仕事をしてくる人だよ」という回答を作ってあげることが出来ます。それだけでまわりの評価は爆上がりするはずです。私はそれが分からず、速く、そして上司とディスカッションすればいいと思っていましたので全くの逆評価を喰らっていました。きっと上司には「仕事は早いけどミスが多いし適当な人だよ」と言われていたに違いありません。(完全に妄想)
視点としては上司は忙しい、だからいかに上司の仕事が減るかを考えることが大切です。コミュニケーション能力が高いリハ職種含め介護医療のサービス業の方はこのあたりの察する能力が高いため自信をもてるのではないかと思いますが、油断は禁物です。業界が違うということはそこの認識もかなり違います。これで私は失敗しました。なので、事前確認としていつまでに、どの程度のクオリティで出すのかを自分がイメージできるところまで具体化し、上司と共有。そして中間地点かまたその半分でもいいので1〜3分程度の進捗の報告はマストです。これで大きく道を外すことはなくなり、上司との信頼関係も築けます。

兎にも角にも、中途採用は「ミスをしないこと」と「自分の意見をだせるか」で人材の質が決まります。タスクはこなせて当然。凡ミスもしなくて当然です。さらにそれを良くするためにはどうしたらいいのかを、今までの経験を踏まえて上司に意見することが求められています。指示されたことをやれました...ってそれは普通ですよ。ってことに気づくのに相当な時間がかかりました。

6ヶ月目


このあたりでやっと、理学療法士として専門職としての仕事と一般事業会社との違いを理解でき、自分が出来ることと上司に求められていることを正確に把握できるようになりました。現時点でここなのでまたその後のことは書いていこうと思います。

まとめ

どうでしたでしょうか、私の刺激的で悲惨な6ヶ月間(笑)
ただ、今までに経験したことないことばかりで、確実に成長している感覚を毎日感じることができ、充実した日々を送ることが出来ています。一般事業会社で仕事をしていくには最低限気をつけておくべき対策を書いておきましたので参考にしていただければと思います。

あと、私事ですがこの度キャリアコンサルタントを取得しました。もしご相談あればお気軽にご連絡ください。お力になれるかもしれません。

それではまた♪

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