他人と比べることで自分の立場がわかる

皆さんに質問です。

例えばあなたが無人島や山奥でサバイバル生活を送ることになったとします。その時、パートナーを1人だけ連れて行くとしたら、あなたはどんな人をパートナーに選ぶでしょうか。

この質問に対する答え回答は大きく2つの傾向に分かれます。ひとつは「自分をリードしてくれそうな、自分より高い立場の人」、そしてもうひとつは「自分について来るような、自分より低い立場の人です」。

人間は、無意識のうちに自分と周囲の人たちを比較しています。自分と他人を比べることで、自分の立ち位置を確認したり、物事の判断の基準にしたりするのです。

これを社会的比較理論といいます。

この理論は社会心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱されました。

さっきの質問について言えば、自分より高い
立場の人をパートナーに選ぶ人は、自分を格上の相手と比較して(上方比較)、自分を高めようという向上心が強く、自分に自信を持っているタイプです。

一方自分より低い立場の人を選んだ人は、自分が無意識に下にみている相手と比較して(下方比較)、自分に自信のない気持ちを落ち着かせようとし、そのことで安心を得る、向上心の低いタイプといえます。

自分との立場を比較できないような対等・同等なパートナーを選ぶ人は、上方比較と下方比較のバランスが取れた人と言えるでしょう。

できれば誰しも上方比較が良いと思うかもしれませんが、あまりに立場が上の人と比較してしまうと自信を失って落ち込んでしまうこともあるので注意が必要です。