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読者や学生からのフィードバックとやる気

先週(1月7日)に東大の國吉さんに頼まれて、「脳型情報処理機械論」という大学院生向けに出張講義を行った。学生の背景知識は心理学から工学まで超幅広とのことだったので、背景知識なしで理解できるような内容を話した。(意識研究のこれまで、最近我々が行っているクオリア構造研究とそのコアアイデアの圏論の米田の補題の紹介、最後に最近私が考えている圏論の随伴を意識研究に紹介する、という話)。最後のトピックは、最近有料記事として載せたものに詳しく書きました。

授業中は主に國吉さんからの質問と、いくつか学生さんからも質問があった。当日は70人から80人くらい参加してたか。大学院生向けの講義だと異常に多い出席数だろう。特に後で録画視聴できるのにそんだけ来てくれたのはスゴイ。かなり外国人っぽい名前もあったので大分国際化が進んでいるんだろうなという印象も強く受けた。

面白かったのは、2日後に、学生の方の1人が相当詳しい講義レポートをブログにアップしてくれたことだ。こんなに早く、詳しくやったことについてのフィードバックをもらったのは初めてなので、非常に嬉しかった。トークの後の質問や議論、としてのフィードバックはあるけど、ここまで詳しくは無い。

また、最近あげた有料記事を書いている最中に、私が翻訳した本の紹介記事や、最近出版したクオリア本の感想記事も見つけた。また、クオリア本の読者の中に、メールで凄く詳しい感想を送ってきてくれた学生さんがいたが、彼がアマゾンにレビューを載せてくれた。

こういう読者からのフィードバックは、非常にやる気をアップさせる。心理学・脳科学的にもフィードバックとやる気は非常に関係があるとわかっている。

(そういう意味で、Noteの直接販売はものすごく興奮した。本と違って、誰がどの記事にお金払ってくれるかが分かるってすごい。これが、生産者と消費者が直接つながるよろこびなのだろう。)

そこで、このフィードバックシステムをラボ運営に取り入れることにした。まず、ラボメンバーに、「やっているプロジェクトがゲーム並におもしろく感じるか?」という調査を行った。その中でも、ゲーム並に、プロジェクトの一個一個のプロセスを、勝てる(が難しい・チェレンジ)と感じる、ゴールがクリアだ、フィードバックが早く来てそれをもとに更に進める気が起きるか、などを聞いてみた。

タスクのプログラムやデータ解析は、できる人にとってはゲーム感覚だ。難しいのは、文章を書くことやプレゼンの準備だ。このあたりをゲーム感覚にする一つの方法は、フィードバックを増やすことだろう。

ただ、全部のフィードバックを私一人でやるのは無理なので、ラボのメンバーや、一般聴衆からのフィードバックをどう受けるかが重要になってくる。

そういう意味で今回の学生・読者のかたのように、フィードバックをくれる方は有り難い。自分自身を振り返ると、わざわざ論文を読んだり、トークを見た後に、その感想を作者やプレゼンターにすることはあんまり無い。が、もらった側の気持ちを考えるとやっぱりした方が良いのだろう。

ということで、今年からとりあえず、ラボメンバーがラボでプレゼンをした後は短くてもFeedback をすることにした。

また、anonymousでフィードバックできる slido を使って、学生同士でも気軽に聞きにくいこと、直接はいいにくいフィードバックもできるようにやってみることにする。

なにか、フィードバックに関して、有用なツールをご存知の方がおられればまたコメント欄などで教えて下さい。 

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