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好きなことをやろう:アメリカ大学卒の学歴で、時給1000円の仕事に就いた話

私がアメリカ留学から日本に本帰国したのは24歳の時。
高校卒業と同時に、18歳でカリフォルニアへ渡米。半年の語学学校、4年半の大学生活、そして1年職務経験をして、日本に本帰国した。

アメリカでした仕事は、インターンみたいな。
日本に帰国したときの私は、無職でほぼ新卒みたいなもんだった。

日本に帰国して、仕事を探そうと就職活動を始めた。
当時、アパレルかコスメ系の会社の一般職に就きたかった。
でと、すぐに大きな壁にぶち当たる。

ご存知、日本には就職活動という大学生達が「決まった」タイムラインに合わせて行う新卒採用がある。
そのタイムラインに外れると新卒採用してもらうことはほぼ不可能だ。
私はアメリカで大学生活をしていたので、日本の就活タイムラインにあわせて就活をしなかった。
だから新卒採用は無理。
では中途採用で入れるかというと、経験もスキルもないのでこれも無理無理。 
企業に入ることが無理ゲーなことに気づき、途方にくれた。

そこで自分の武器を使うしかないと、英語が話せる人を対象にした求人エージェントに登録した。しかし紹介されるのは、秘書の仕事ばかり。
英語ができる秘書職は給料はよかった。
 
でもまったく興味がなかった。
秘書になりたいと思ったことは、人生で一度もない。
とにかく興味がない。やりたいと思えない。
サポートタイプの仕事より自分がフロントに立ってビジネスをがしがし引っ張るような仕事がしたかったのだ。

それで、結局秘書にはならなかった。

だからといって自分がやりたい仕事に就くことも無理だった。
とにかく企業のオフィス職に入る道がなかった。

アパレル・コスメ業界だと、唯一、販売員の時給1000円の仕事だけはあった。
要はアルバイトか契約社員。 
大学卒業してなくても英語ができなくても就ける仕事。

何ヶ月か就職活動をして、私がやりたい仕事に就くことは、今は無理なんだということを悟った。
でも無職でいるわけにもいかないからと、とりあえず販売員のアルバイトに応募した。
アルバイトでもなんでもいいから、好きな仕事をしようと思ったのだ。
将来どうなるかとかも考えなかった。
とりあえず仕事しよう、と。
アルバイトは、すぐに決まって仕事が始まった。

すると、これがとんでもなく楽しかった。
服を売る喜び、好きなものに囲まれる喜び、店舗という売上の前線で仕事ができる喜び、こういったことが自分にとってものすごく楽しかった。

働き始めたら、アルバイトかどうか、給料がどうかなんてどうでもよかった。
仕事が楽しくて楽しくて、ここで一生働いてもいいかもなんて思ってしまうくらい、仕事が楽しかった。
お客さんが来ない時が暇で大嫌いで、お客さんがひっきりなしにきて忙しい時が大好きだった。

今思えば、アメリカの4年生大学を卒業して英語ができる私が、日本で最初にした仕事がアパレルの売り子さんというのは、我ながら恐ろしい(笑。若さって、無知って、すごい。

でも、今振り返ると、この選択は自分の人生の中の最良の選択の一つだったと思う。
結果論だけど、キャリアはそこからひたすら伸び続けた。
もしイヤイヤ秘書をやっていたら、どこかで軌道修正を迫られていたと思う。

何が言いたいかというと、自分の心に素直に、本当に自分がやりたい方向に最初に矢を構えることの大切さ。
あのとき、自分が心にときめく方に、やりたい方に、時給が1000円でも方向を定めたことが、後にキャリアが伸びることへ繋がった。

好きなことは好きだからスキルも伸びる。
キャリアも伸びる。
自分が好きな人にも出会えるし、プラスな方向に繋がっていく。
誰がなんといおうと、好きなことをやった方がいいと強く思う。

2023.04.07追記
こちら⏬で続編書きました!


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