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ミラノ フオーリ・サローネ2019 レポート(7):狩野佑真『Rust Harvest/錆の収穫』

Rossana Orlandiの会場において、日本人アーティスト狩野佑真が、『Rust Harvest/ 錆の収穫』シリーズを展示している。

見ての通り、こちらは全て錆。

錆というと、壊れたエンジンや船、朽ち果てた橋や自転車など、いわば「廃れ、衰え」の象徴のようなものである。

しかしここでは、鉄を使うことで赤錆を、銅を使うことで青錆を自由自在に出し、それで模様や色合いを出すことが可能となっている。

さらにその錆とアクリル板とを接合することで、アクリル板と接合した部分は、時が止まる(creates a frozen moment)。

つまりこれ以上錆びることはないのである。

これらのアクリル板によって時を止められた錆は、あえてアクリル板が貼られていない他の金属部分と組み合わせられて、一つの家具となっている。

つまり、時の変化を楽しむことができるものとなっているのである。



狩野佑真『Rust Harvest/錆の収穫』

住所:Rossana Orlandi/ Via Matteo Bandello, 14/16, 20123, Milano, Italy

会期:2019年4月9日〜14日



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