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ミラノ フオーリ・サローネ2019 レポート(16):Hermès, "Raw Material"

今年のエルメスは、ミラノのブレラ地区にある会場ラ・ペロタ(La Pelota)にて行われた。

"Raw Material"と題された展示は、2018年にユネスコ世界遺産に登録されたムレッティ・ア・セッコ(muretti a secco)を模しており、来場者が入って展示を楽しむことができる空間としての、迷宮のミニチュアが再現されている。

これらは、エルメス・メゾン(Hermès Maison)のアート・ディレクターであるパリの建築家Charlotte Macaux Perelmanによって作られた。

それは「次のバカンスにどこに行こうか」と思いつつ、考案されたものだという。

また 石材、陶器、漆、木材、皮が、その舞台装飾に使われているという。

ジャンパオロ・パーニ(Giampaolo Pagni)によってデザインされたウールやカシミアの毛布・ショール。

トマス・アロンソ( Tomàs Alonso)による竹を使った照明などなど。

タペストリーは、ヨーロッパから見て遠い異国(アジア・アメリカ)を連想させるものである。

エルメスらしく、馬のモチーフが多いが、どれも上品な色使いでフォルムも美しい。


展示ブースの外には、タペストリーと同じ柄に装飾されたドリンク販売のためのワゴン車。

カップやバランスボールのような椅子にも同じプリントがされているというこだわりである。

さすがエルメスということもあって、ものすごい数の来場者であったが、もし閑散とした中でこの石を模した迷路に入っていったら、雰囲気もひとしおだったのではないかなと思っている。

Hermès, La Pelota

住所:Via Palermo 10

会期:2019年4月9-14日(10:00-20:00)

※最終日は18時まで

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